日本型経営の良さとは
2005年 03月 19日
excellent を辞書で調べると 、優秀な、非常に良い、並々ならぬ
といった褒め言葉が並んでいます。
成績もexcellentが最上の評価でもあります。
高杉良氏の「ザ・エクセレント・カンパニー」を読み終えました。
赤いたぬきで有名な、まるちゃんカップ麺の東洋水産の
アメリカでの奮闘ぶりを描いたものです。
セクハラ裁判、異文化コミュニケーションの難しさ、海外赴任の
家族や駐在員の苦悩など、等身大の姿の社員の奮闘に
目頭が熱くなります。
同じく高杉氏の「燃ゆるとき」では、「僕の自慢は社員です」
と語った、東洋水産の創業者・森和夫を中心に熱い気持ちで
社員一丸となって倒産の危機や特許抗争、様々な困難を
乗り越えていく様が描かれています。
社長の森和夫氏の人間性や経営者としての先見性など
(バブル時に財テクに走らない)
会社が大きくなった原因はあると思いますが、社長が
まず、社員を信頼し、そして社員もそれに応えて頑張る。
家族のような一体感が産み出す組織の力。
社員に信頼と安心を与える、終身雇用。
バブル崩壊後、日本型経営の弊害が叫ばれていますが、
東洋水産が行ってきた日本型経営が、やり方次第では
海外でエクセレント・カンパニーと評価されるように、
日本型経営のいい面をこれから認めていくべきだと
思いました。(確かに悪い面もありますが)
著者自身、「ソニーやトヨタのような大きな会社だけが、
エクセレント・カンパニーではない、東洋水産のような
エクセレント・カンパニーがもっとたくさんあるはずだし、
出てくる事も期待する」と語っていますし、著者は昔から
成果主義に負けない日本型経営の良さを叫んでいました。
「へえ~、こんなぁ会社もあったんだ」、社長の考えや生き方に
興味が少しでも出てくれば、ぜひ、一読をオススメします。
読後は自分自身、もっと頑張ろうと前向きな気持ちが出てきます。
間違いない!
by fyamasan
| 2005-03-19 23:11
| 読書