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メジャー監督、デビューを目指して!

扉をたたく人~9・11以降のアメリカに

聞くところによると、来年のアカデミー賞は作品賞は
候補が10本になるそうですね。
これでアニメ作品が入りやすそうな感じになりましたが。

さて、主人公の大学教授を演じた名優リチャード・ジェンキンスが
アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた、この映画も
ずしりとくる重みのある映画でした。

映画「扉をたたく人」
原題 「the visitor」

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あらすじ:
妻に先立たれて以来、心を閉ざして生きてきた大学教授の
ウォルター(リチャード・ジェンキンス)。
出張でニューヨークを訪れた彼は、マンハッタンの別宅で
見知らぬ若いカップルに遭遇。彼らはシリアから移住してきた
ジャンベ奏者のタレク(ハーズ・スレイマン)と彼の恋人で
セネガル出身のゼイナブ(ダナイ・グリラ)だと名乗るが……。
シネマトゥデイ
(外部リンク)


いつもと何も変わらない日なのに、普段話を
あまりしない人と少し話しが出来たり、何か、人と
関わりが出来ると、その日って何か違ってきませんか?

主人公のウォルターも、妻が亡くなってからは、
極端に人と接するのを避けてきた。
何も変わらない生活を、こころでは人と接したいのに、
望んでいたような気がする。

映画は、突然に出会う、ウォルターと異文化から来た恋人たち。
最初はお互いに距離を取るが、その溝を埋めるのが、
この映画の主役ともいえる、ジャンベという楽器。


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日本ではいうところの太鼓でしょうか?
アフリカンの3ビートで刻まれる音楽に、クラッシック音楽
ばかり聞いていたウォルターは一気にはまってしまう。

たたくだけのシンプルな楽器ですが、そのシンプルさが良いので
しょうかね?

思わず、体でリズムを取りたくなりますね。

閉ざしていた心を解き放ち、少しずつ、他人と、自分とも
見つめなおそうとしたウォルターでしたが、またやっかいな
問題が。

ふとしたことで、タレクが捕まり、不法滞在もバレ、
入国管理局へ送られることになります。

ここから、9・11以降のアメリカの暗い部分が
描かれていきます。

極端に変わった移民への対応。
自分ひとりではどうすることも出来ない、
そんなことへの、ウォルターに苛立ち。

「人の人生なのに、こんな扱いをしてもいいのか?」
大声で叫ぶウォルターの声は、多くのアメリカ市民の
声かもしれませんね。


異文化交流、老いらくの恋、人生の再生をジャンベのリズムに
乗せて軽快に描くも、現実に横たわる事実も静かに描いていく。



老いらくの恋を書きましたが、ウォルターとタレクの母との
密かな恋は切なさと恋しさがにじみ出ていた大人の恋。
見ていて切なかったですね。


やり場のない怒りを、タレクへの思いを、ジャンベのリズムに
乗せて描くラストは、思わず、グッと来ましたね。


こちらもオススメッスよ
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by fyamasan | 2009-08-14 04:18 | 映画 | Comments(0)