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メジャー監督、デビューを目指して!

BOX 袴田事件 命とは~裁くとは何か?

人が人を裁くということは、どういうことなんだろうか?
この映画を見て、あらためて、その難しさを思い知らされた。
アメリカの陪審員制度では映画「12人の怒れる男たち」のような
裁判官見落としがちな点から、見事な逆転無罪へと移るという、
物語りもあります。
でも、これも言ってみれば、一人の陪審員が気づかなければ、
それで終わりだったわけで、ものすごく怖い話でもあります。

日本では、裁判員制度が始まりましたが、裁判官の良心に
従い、結審がなされるのが大半。
その良心が、いかなることにも揺らぎ無いものなのだろうか?


映画「BOX 袴田事件 命とは」

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あらすじ:
昭和41年、放火された静岡県清水市の味噌工場から、
刺殺された一家4人が焼死体で見つかるという事件が起きる。
立松刑事(石橋凌)は元プロボクサーの従業員袴田(新井浩文)に
目を付け、容疑者として逮捕するが物証はとぼしかった。
裁判官として静岡地方裁判所に赴任した熊本(萩原聖人)は、
主任判事としてこの事件を担当することになる。


二転三転する供述内容。
連日、長時間による警察官による取調べ。
自白にいたるまでの経緯が不自然に思えて、熊本は
そこに疑惑を感じる。

明らかにおかしい事実。
しかし、警察も当の裁判官長も事件を早く片付けたがっている。
何よりも組織の名目を守るために思われた熊本は裁判官を
辞しても、その真実の追求に取り掛かる。

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人が人を裁くこととは?
警察の自白強要にいたるその過程の怖さ。
何よりも犯人とされた男と、そうせざるを得なかった一人の
裁判官の40年にも及ぶ、戦いの歴史であるように、思えます。

何ともいえぬ、どこにぶつけていいのか?
分からないような、怒りと悲しみが、沸きあがってきます。
映画「クロッシング」でも感じた思い。

現在もまだ続いている袴田事件。
袴田、熊本、両人とも73歳であり、袴田さんは今も尚、
獄中で、死刑囚として、毎日、その恐怖に耐えている。

真実は明らかになるのか?
それとも、袴田さんの死を持って、終わりとしたがる
ものなのか?


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足利事件も冤罪と分かり、その犯人逮捕までの過程。
裁判の結果が、いかに正しくなかったかが、大きく報道されました。

いつ、どんな事件に巻き込まれるかもしれません。
その時、われわれはどのような行動を取るべきなのか?

こちらも重い内容ですが、色々と考えさせてくれる
映画です。
公開館数も少ないですが、ぜひとも見てもらいたい映画です。


ひとつ、気になったのが、熊本の妻を演じる葉月里緒奈の姿。
なにかひどくやつれたような、あまりにも細すぎるその姿が
痛々しかった。
かって、魔性の女といわれた面影は無かったですね。

映画の設定上、魔性の女のような雰囲気は出せないだろうけど、
もう少しふっくらした感じがあっても良かったのでは?

雛形あきこはそうは思わずにいれたので、特に思いましたね。
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by fyamasan | 2010-07-03 06:17 | 邦画 | Comments(0)