時代小説、万歳!~人情ものに癒される

かなり久しぶりになりますが、本の紹介となります。
最近は、ちょいっと時代小説にはまっています。
これは去年に高田郁さんの「八朔の雪~みをつくし料理帖~」を
読んで、えらく感動したからですが。

それからちょこちょこと読んでいますので、今回は3冊ご紹介したいと
思います。


まずは高田郁さんの「八朔の雪」から

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あらすじ・

神田御台所町で江戸の人々には馴染みの薄い上方料理を
だす「つる家」。
店を任され、調理場で腕を振るう澪は、故郷の大坂で
少女の頃に水害で両親を失い、天涯孤独の身であった。
大坂と江戸の味の違いに戸惑いながらも、天性の味覚と
負けん気で、日々研鑽を重ねる澪。
しかし、そんなある日、彼女の腕を妬み、名料理屋
「登竜楼」が非道な妨害をしかけてきたが、、、。


朝日新聞で取り上げられていたので、気になって読んでみました。

予想以上に素晴らしかった。

舞台は江戸。
しかし、主人公は大坂からやってきた、女性料理人の澪。
上方と江戸の料理の違いも、ものすごく興味深いですし、
人の暮らしぶりの違いも見えて、なるほど、うなづくこと
多かったです。

でも、時代小説で、良いのは人情話ですよね。
この人情話がまた泣かせてくれます。

天涯孤独の少女であった澪を助けたのが、上方では名の知れた
料理屋「天満一兆庵」の女将の芳。
この芳がまた気風のいい女性で、澪の天性の味覚を見抜き、
女性ながら、厨房で働かせます。
しかし、一兆庵は火事にあい、再起をこめて、江戸に出店しますが、
若旦那の放蕩で店は傾き、その若旦那も消えて、失意のうちに店を
たたみ、もう一度、暖簾をあげようと、澪と芳は奮闘します。

この芳と澪のやり取りが本当に親子以上で、ググッときますね。

「つる家」の主人の種市もお人よしで、義理人情に厚い男。
澪と芳が住む長屋の住人たち、人徳のある、医者の源斎、
謎の侍、小松原など、本当に周りには澪を暖かくも、時には
厳しく見守る人たちが、澪の成長を助けています。

さらにサスペンスとまではいきませんが、憎らしいような
伏線もありますので、段々とその中身が分かると、思わず
じ~~と来ます。
特に澪と幼友達の野江ちゃんの話が、グぐっと、じーんと
きましたね。

恐らく、NHKあたりでTVドラマ化されるんじゃないかと
思っていますが、澪は下がり眉なんで、どの女優さんが
演じるんだろうな?と、今から楽しみにしています。


続いては、高田郁さんが若々しい描写なら、こちらはベテランといいますか、
貫禄のある、見事な描写にうなりました。

 「日無坂」 安住洋子(著)

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あらすじ・

老舗の薬種問屋・鳳仙堂の倅、伊佐次は素行の悪さから、
父・利兵衛に勘当され、今は浅草寺裏の賭場を仕切っている。
互いに別の道を歩む父子であったが、ある日突然、
父の死の知らせが届く。
伊佐次は前日に、偶然すれ違ったことを思い出し、目を背けてきた
己の人生を見つめなおそうと決意する。

本屋でちょっと手に取ると、
帯に「縄田一男氏、激賞」とある。

そして、

「本書は安住さんが満を持して放った宝石のごとき一巻である」と、
もう大絶賛。

これはもう買うしかないだろうと、早速購入。


いや~、やられましたね。
美味しいご馳走を食べたような、幸福感を味わいました。
切なくも愛しさ、哀歓混じる、良い時代小説でした。


高田郁さんの小説にも、じーんときました。
が、やはり若さを読んでいて感じました。
それはそれで、何も問題はないのですが、安住さんの
文章はもう完成された文で、申し分も無く、格調高く、大人を
感じさせてくれました。

縄田さんも解説で書かれていましたが、


「春先とは思えない冷気が、土間の底に澱のように沈んでいた」

「下ってきた坂道を引き返そうとした。土手をたどる頃には、
闇が降りるだろう」

「篠つく雨が降っていた」

登場人物の心象風景と重なり、なんとも深い言葉に
思わず、ドーンと胸を打たれる。

無駄な贅肉がない、見事な体のようで、いつかはこんな
文章を書いてみたいものだと、厚かましくもお手本に
させてもらいたいですね。

時代小説ファンなら、見逃すと絶対に損をする、 作品です。


最後はこちら

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「お鳥見女房」諸田 玲子(著)


あらすじ・

将軍の鷹狩りの下準備をするお鳥見役には、幕府の密偵という
裏の役割があった。江戸郊外、雑司ケ谷の組屋敷に暮らす矢島家は、
当主が任務のため旅立ち、留守宅を女房・珠世が切り盛りしている。
そんな屋敷に、ある日、子だくさんの浪人者が押しかけて来て…
さまざまな難題を持ち前の明るさと機転で解決していく珠世。
その笑顔と大家族の情愛に心安らぐ、人気シリーズ第一作。


いや~、珠世さんが良いですね。
このような女性を嫁さんにしたいですね、ハイ

今の東京でいうところのちょっと都心から離れた場所でしょうか?
雑司ケ谷を舞台に繰り広げられる、人情ドラマです。
派手なシーンもありませんし、ごくありふれた平凡な日常が
描かれています。

でも、そこがまた良いですね。
大変なことが起きつつも前向きに考え、笑顔を絶やさない
珠世さんがすごく魅力的ですね。

鷹狩りの下準備をするお鳥見役には、幕府の密偵という
裏家業があったんですね。
シリーズものなので、これがどう展開していくのか、
楽しみです。

ほろりとさせられ、うっすらと心地よい涙が出てきました。

今度、東京行ったら、舞台となった雑司ケ谷付近を散策
しようかな。


以上の3冊ですが、興味が沸きましたら、ぜひとも手にとっていただきたい
ですね。
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by fyamasan | 2011-04-03 05:34 | 読書 | Comments(0)


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