Osaka-cinema-cafe

cinecafe.exblog.jp

メジャー監督、デビューを目指して!

ヒトラー~最期の12日間~戦後、60年の総括?

日本人なら太平洋戦争が終わって60年。
ドイツ人なら第2次世界大戦が終わって60年。

そのドイツで、ドイツ人監督がヒトラーを
真正面から捉えた映画が、
「ヒトラー~最期の12日間」です。

c0033213_17233861.jpg


1945年5月、ソ連軍や連合国軍の反撃に
よって、次第に追い詰められた、ヒトラー
率いる、ナチス。
首都、ベルリンでも攻撃の音が聞こえ、
もう敵がそこまで来てると、ナチスは
誰もが恐怖を感じるようになった。

ヒトラーの晩年の秘書を務めた、
トラウドゥル・ユンゲの視点からの
ヒトラーの人間像が、描かれています。

戦争の犠牲になる人々には、何の同情も示さないが、
愛犬や家族、女性に対して、限りなく優しさを示す。
今まであまり知られなかった、異常なほどの冷血さと
優しさを合わせ持つ、この怪物の矛盾した
人間性に、改めて驚かされます。

c0033213_17344921.jpg

ナチス帝国崩壊に対して、帝国をどう
維持するかより、自らの最期のあり方を
求めた、ヒトラー。
これほどの人を惹きつける、カリスマを持つ彼が、
帝国の維持を考えた行動を取っていれば、
また歴史は変わっていたのではないかと
思いますが。

色々と衝撃なシーンがありますが、
1つに、宣伝大臣ゲッベルスの夫人が
我が子を毒殺してゆくシーンには、
人の狂気がここまでするのかと、
恐ろしいほどの恐怖を感じました。
「ナチ亡き世界に子どもを残したくない」という
彼女の思いで、殺された子供たち。

もうひとつは、ヒトラー亡き後、どうしていくかを、
幹部達は相談するが、大抵は「降伏」することを
拒む。先の大戦で降伏した屈辱感が、彼らの頭に
あり、その屈辱感が、ヒトラーを熱狂的に支持する、
力になっていたのではと、感じました。

ラスト近くで、晩年のトラウドゥル・ユンゲの
語る言葉が、胸に迫ります。
「若かったから、知らなかったからでは
済まされません」
秘書となった同じような時期、ナチスの非道さを
訴えてナチスに殺された、ゾフィー・ショル(女子学生)
と比較して、自分の罪の大きさを、告白しています。

ヒトラーを演じた、ブルーノガンツの演技は鳥肌もの。
迫真のヒトラーを演じてます。


一般市民が選んだ人が、誤った道をとった時、
その責任と犠牲は、いつも、一般市民が
払わなくてはならない。
選んだのは、市民。
だから、もっと政治や社会に感心を持たないと、
強く思いました。
[PR]
Commented by iiyan at 2005-08-22 17:31 x
これはかなり興味あります。アウシュビッツなどナチスの残虐な行為を許す事はできない。映画の出来は良いですか?見てみたいと思いました。
Commented by fyamasan at 2005-08-22 23:10
>iiyanさんへ

2時間半ぐらいあり、かなり長いですが、「見るべし」ですね。
意外なヒトラー像や崩壊していく組織の描き方は一見の価値ありです。
秘書の悲痛な反省の声は胸に響きます。
by fyamasan | 2005-08-21 18:02 | ヨーロッパ映画 | Comments(2)