アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男
2017年 01月 11日
過去と向き合うこと、意志を貫くこと、母国の暗部を暴くこと、
色々と考えさせられました。
あらすじ
1950年代後半のドイツ・フランクフルト。ナチスによる戦争犯罪の告発に執念を燃やす
検事長フリッツ・バウアーのもとに、数百万人のユダヤ人を強制収容所送りにした
アドルフ・アイヒマンの潜伏先に関する情報が寄せられる。
ナチス残党が巣食うドイツの捜査機関を避け、イスラエルの諜報機関モサドと接触した
バウアーは、アイヒマンを追い詰めていくが、同じ頃、バウアーの失脚を狙う者たちが
策略をめぐらせていた。
僕が小学生、中学生の頃には、ナチスが収容所でユダヤ人を虐殺していたことは
事実として歴史で習いました。
しかし、映画の舞台となる1950年代には戦後の復興期。
母国の暗部を誰もが知りたくないし、知られたくない。
しかもナチスの残党は戦後の社会に入り込み、政治、経済の世界で
うまく生きている。
もし、ホロコーストの重要人物のアイヒマンが捕まったなら、
自分たちにも罪が及ぶかもしれないと考えて、バウアーの捜査の邪魔をする。
バウアーは同性愛者であり、当時では処罰の対象となっている。
敵だらけの中、いかにバウアーが信念を貫き、アイヒマン捕獲に
力を注いでいたかを描きます。
バウアー自身、戦時中、収容所から逃れる為に、政治的に転向をしており、
その後悔も、アイヒマン捕獲への原動力となったと思います。
歴史の新たな一面をたくさんの人に見て貰いたいです。
映画館は、年配の方々ばかりでした。
by fyamasan
| 2017-01-11 02:14
| ヨーロッパ映画