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遠い空の向こうに~10月の空を見上げて

1957年10月、旧ソ連が人類初の人工衛星、
スプートニク号の打ち上げに成功。
ウエスト・バージニア州の小さな街で、空を見上げて、
スプートニクの美しさにこころ奪われた少年がいた。
ホーマー・ヒッカム、この時17歳。
ここから彼の夢の第1歩が踏み出される。
後にNASAのエンジニアとなった、彼の自伝を
元にした映画が、「遠い空の向こうに」

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ホーマー(J・ギレンホール)が
暮らす街は炭鉱街。
昔のような活気は薄れていたが、
高校を卒業した男は炭鉱夫に
なるように、宿命づけられて
いるような街。

ホーマーの兄はアメフトで奨学金を貰い
大学へ行けるが、何の取り得も
見つからないホーマーの
行く先は1つしかない。



そんな時に見た、美しいスプートニクの姿。
この時、ロケットを作ろう、この思いが彼を動かしていく。
学校で変人扱いされている、科学オタクのクエンティンを
誘い、仲間4人でロケットボーイズを結成し、未知なる
ロケット作りに精を出す。
遠い空の向こうに~10月の空を見上げて_c0033213_16234370.jpg
最初は失敗ばかり、たまに打ち上げたと思ったら、
山の向うで大火事の原因となってしまう。
試行錯誤の中、時にはくじけそうな彼らを励ますのは、
女性教師のミス・ライリー(R・ダーン)
専門書を渡したりと色々とアドバイスをくれるが、
実は彼女、病に侵されていた。
自分の教え子に夢を持って生きて欲しい、
その気持ちで励まし続けた。

しかし、ホーマーにとって最大の難関は父(C・クーパー)だった。
炭鉱夫の責任者で、正義感が強く、かなりの頑固者。
「ロケット作りなんて、もってのほかだ!」と
ばかりに、炭鉱夫になることを望む。
そんな父が炭鉱場で大きな怪我を負う。
家計の心配もある。自分が代わりに働かなくては。

ロケット作りも軌道にのり、ライリー先生から、
「サイエンスフェアの全国大会に行って
奨学金を貰えば、、大学に行けるわよ。」と
将来への希望が持て始めていた。

父の後を継いで、炭鉱夫の道を選ぶのか、
それとも、自分の夢を追い求めるのか。
ホーマーの心は揺れていく。

地道に少しづつ、夢に向かっていく、
ロケットボーイズに、いつしかあなたも
自分の姿を重ねるかも!

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ホーマーの父を演じたクリス・クーパーに注目してもらいたい。
「アメリカン・ビューティー」で、主人公、ケビン・スペイシーの
隣人を演じた彼。記憶にあるだろうか?
ナチスを信望する元軍人で、ヒットラーと親衛隊の
晩餐会に使われたお皿を家宝にしているという
変わり者を演じていた。

他にも「モンタナの風に吹かれて」
「ボーイズ・ライフ」など、父や伯父を演じている。
地味だが、脇を固める役者として必要で、変人から
凡人までと、演技の幅が広い。

実生活でも良き父であり、仕事よりも家族優先。
息子は脳性小児麻痺という重い障害を持っている為に、
ハリウッドを避け、施設の近い都市に住んでいる。

この先も主演は無いだろうと思いますが、頑固な父が
出てきたら、彼じゃないかなと、思ってもらっても。

監督は「ロケッティア」を撮った、ジョー・ジョンストン。
彼もホーマーと同じく、空に大きな夢を描いていたんだろうな。

この10月の夜空に、貴方の夢が見えるかもしれない!
by fyamasan | 2005-10-07 16:24 | 映画

メジャー監督、デビューを目指して!


by fyamasan
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