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メジャー監督、デビューを目指して!

ドア・イン・ザ・フロア~悲しみは癒せるのか?

小学生の女の子が殺され、ダンボール
箱に入れられて捨てられていたという。
そのニュースを聞いて、両親の気持ちを思うと、
何とも言い難い、怒りと悲しみが溢れてくる。

愛する人を亡くしてしまった時、人はどうすれば
その悲しみから立ち直れるのか?
映画やドラマでも多く描かれていますが、
この映画もその1つ。
「ドア・イン・ザ・フロア」

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海辺に大きな家を建てて、傍から見れば一見幸せに
見える家族。
夫のテッド(ジェフ・ブリッジス)は成功した児童文学作家で、
妻のマリアン(キム・ベイシンガー)は美しく、娘のルース(エル・ファニング)は
5歳で可愛い盛り。

しかし、この家族、実はほんの少しの事で、家族が崩壊して
いくような危険な状態だった。

そんな家族がひと夏を迎えようとしていた時、
一人の高校生、エディ(ジョン・フォスター)がやってきた。
作家志望で、テッドの助手としてひと夏過ごす事になった。

そして、エディは美しいが何とも悲しい表情のマリアンに
恋してしまう。
このエディの出現で家族に大きな変化が現れてくる。

この家族の悲しみの原因は二人の息子が亡くなった事。
高校生だった。そして、一人は助手のエディにそっくりなのだ。
家の廊下に家族の写真が飾られており、エディはその写真を見て
ビックリするのだが。

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テッドとマリアンは息子の喪失から立ち直る為に、子供を作り
新しい土地に引越し、一からやり直そうと決めたが、それも
うまくいかなかった。

皆さんも経験があると思います。
大事なもの、大事な人を失った時、どんな言葉よりも、どんなものより
時間がその悲しみ、喪失感を癒してくれたはず。
しかし、この時間さえも、この家族には癒しきれなかった。
まだ短すぎたかもしれない。

テッドは仕事を理由に不倫を繰り返し、マリアンはエディと
体を重ねる事で、悲しみから逃れようとしていた。
お互いの事はよくわかり、気持ちは手に取れるほどなのに、
何もしてやれない。
そんなもどかしさの中、マリアンはある決意をする。

キム・ベイシンガーの、美しいが、そこには深い悲しみが
漂う、その表情を見ると切なくて胸が締め付けられる。
ほんの少し触ってしまうと壊れそうな美しさなんです。

ジェフ・ブリッジスの演技も素晴らしかったが、
僕にはエディを演じた、ジョン・フォスターがピカイチ。
思春期の青年をほんとに上手に演じてます。
女性への興味から、マリアンの下着で独りHをしたりと
(それがまた本人にばれるわ、マリアンとHしている時、
ルースにも目撃されてしまうと、かなり間抜けです)、
思春期を経験した男性なら分かるシーンが随所に見られて、
物凄く共感してしまいましたね。
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でも、そんな彼もひと夏が終わる頃には、いい顔になり、
いっぱしの大人のようなセリフを言うんですよ。

ルースがガラスで指に大きな怪我をし、その傷が治った時に、

「これから一生、勇気の要る時はこの傷を見ればいい。
手も指も大きくなるけど、傷はずっと同じ大きさだ」。

どうです、なかなかのものでしょう!

この言葉、ルースは一生忘れないのでしょうね。

タイトルの「ドア・イン・ザ・フロア」とは、テッドが書いた絵本の
一冊で、「そのドアを開けるととんでもないものが潜んでいるので、
決して開けてはならない」と、映画の中でテッドが説明します。
でも、これも人によって色々な意味にとれそうです。
現状を受け入れて、過ごすのか?
それとも、思い切って覗いて見る(新しい世界を見る)のか?

映画の中で、テッドが絵を描くシーンがかなりあるのですが、
これは本当にジェフ・ブリッジスが描いているとの事。
ぜひ、映画で確かめて下さい。
また、その絵のモデルがミミ・ロジャースなんです。
「誰かに見られてる」がかなり懐かしいですね。
綺麗ですが、背中を見ると「年取ったね」と思います。

映画は「未亡人の1年」の一部の映画化なので、
続きが気になる方は、原作をお読みくださいませ!
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by fyamasan | 2005-11-24 03:04 | 映画 | Comments(0)