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ある子供~痛みを優しさを知り、希望を見つけたい!

映画「ある子供」の舞台となったベルギーは、
若年層の失業率が20%といいます。
世界のどの地域でも若者が未来に
希望を持てないそんな状況があると思います。
そんな若者達に少しでも、希望を夢を
持って貰いたい。
息子のまなざし」の
監督ダルデンヌ兄弟からの暖かいメッセージ。

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定職もつかず、盗みで稼いでその日
暮らしの生活をしている20歳の
ブリュノ(ジェレミー・レニエ)。
恋人のソニア(デボラ・フランソワ )は
18歳で、二人の間には男の子の
赤ちゃんが生まれた。
子供が出来たことにより、安定した生活が
欲しいソニアはブリュノに定職に着くように
言うが、「クソどもと仕事なんて出来るか」と、
一向に生活を変えない。


そして、自分の子供をお金になるからと
売り飛ばしてしまい、そのショックで
ソニアは意識を失い、病院へ運ばれる。
「また産めばいい」、そんな言葉を投げかける
ブリュノはソニアに愛想をつかされ、
三行半をたたきつけられる。

盗みの仕事でもしくじり、ようやく自分の
してきたことに、深い後悔と、
寄るべく人がいない事に深い孤独感を
感じてしまう。

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日本で、コンビニ前や駅で座ってたむろ
している10代の子を見ると、情けなくもなり、
失望感を感じてしまうのは、僕が大人という
存在になったからだろうか。

映画が好きで映画を作りたい、その思いを
10代の頃から持ち続けている僕にとって、
10代で夢を見れないということが、
どうにも信じられずにいました
最近の「ニート」や「引きこもり」を見ていると、
そんな子供が増えている事に、
悲しさを感じずにはいられません。

この映画の主人公のブリュノは、自分が
生きている事、恋人がいて、子供も出来たこと、
盗みをしていること、そんな自分の環境に
全く関心もなく、責任感もなくただ息を
して生活している、そんな悲しい若者です。

映画での母親との会話を聞いていると、
ブリュノは今まで、親にも構われる
ことなく、期待もされず、自分の存在と
いうものを、肯定してもらった事が
ないのではないかと感じました。
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ブリュノら若者が何事にも関心がなく、
責任感がないのと同じように、
大人の世代も若者に対して、
「どうせ、こいつらはこんな奴だ」とか、
無関心を装い、責任をとって
こなかった結果が、ますますひどい
現状になってきているのでは?と思います。

現在の家族関係がもろく崩れ去るのも、
表面的な関係でしか繋がってこなかった
から、もっと大人も子供も深いところで
ぶつからないと。

ブリュノは初めて、人や人生というものに、
深くぶつかったんだと思います。
そして、ほんの少しでも希望がある事に気づいた、
そう思いたいです。

エンドロールも、なかなか意味深な感じでした。
静寂な時間がこの映画の感動を深めてくれますね。
ぜひ、映画館で確かめてください。

20年後、ブリュノの子供が20歳になったとき、
その時の若者はどんな生活をしているのか?
この映画よりひどい状況になって
いないことを願います。
by fyamasan | 2006-02-06 22:42 | ヨーロッパ映画

メジャー監督、デビューを目指して!


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