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メジャー監督、デビューを目指して!

うつせみ~沈黙が語る愛とは?

人との関係は、言葉を通してコミュニケーション
していると思いますが、その言葉が無い
状態でも人はきちんとコミュニケーション
出来るのでしょうか?
以心伝心の言葉通り、愛も伝わるのか?
韓国の奇才、鬼才?の異名を持つ、
キム・ギドク監督の映画「うつせみ」

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留守宅に忍び込んで、2,3日過ごして、
また別の家に忍び込むといった生活を
続けている青年、テソク(ジェヒ)。
ある日、いつものように、家に忍び込み
くつろいでいると、一人の女性、ソナ
(イ・スンヨン)と目が合った。
彼女は人妻であり、夫からはDVを
受けており、束縛され生気の無い、
ただ生きているというような状態。
そんなソナをテソクは連れ去り、二人で
今度は留守宅に入り、また別の家に
行くという生活を始める。
しかし、やがて警察に捕まり、二人は
別々に引き離されてしまう。

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そもそも、「うつせみ」とは何か?
蝉の抜け殻でもあり、現世のことも
指す言葉。
この映画では、現世を抜け殻のように
暮らしているソナと、つかみ所のない
テソクの存在を表しているのだと、
思いますが。

静かで、何とも言葉では言い表せない
不思議な世界を持つこの映画。

まず、主人公のテソクとソナには
会話がない。
この設定は、北野武(監督)の
「あの夏、いちばん静かな海」を思い出しました。
(今作の主人公は聴覚障害者ではありません)
でも、二人には言葉が無くても、お互いの事が
分かってしまう。

そして映像が美しい。
大きい壺の中で泳ぐ金魚の静かで、
品のある映像。
そう、ただ美しいだけでなく、
品があるんですね。
随所に監督のこだわりの映像が見られます。

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テソクの生活も変わっていて面白い。
留守宅に入り、食事を作り、洗濯もする
(住居人のもついでにするから不思議)。
そして、時計やオーディオなど壊れているものを
直していきます。
なぜ、彼がこのような生活をしているのかは、
全く不明(学歴はあるらしいですが)

不思議なキム・ギドクの世界観に
浸りながら、愛とは何だろう?
言葉とは?そんなことを考えていたら
あのラスト。
衝撃というか、こんな展開になるとは。
言葉はおかしいですが、一つの究極の
愛の形を見たような気がします。

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好き嫌いがはっきりする、
キム・ギドク監督
ですが、気に入れば、
理不尽な映画
「悪い男」をオススメします。
ヴェネチア国際映画祭、
ベルリン映画祭など、
数々の受賞歴を誇る
キム・ギドクの世界観を
一度は覗いてみませんか?
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Commented by とらねこ at 2007-02-03 03:21 x
そうなんですよね、一つの究極な姿の愛。
これ、まさにその通りと思います。
>愛ってなんだろう?言葉とは?
この質問が、この映画を通して、私もずっと考えていたことだったんですよ。
TBありがとうございました。
Commented by fyamasan at 2007-02-04 06:30
>とらねこさんへ

お返事有難うございます。
今考えても不思議な映画だなと思います。
またDVDで見直して見ようかなあと思います。
また、宜しくお願いします。
by fyamasan | 2006-05-17 01:24 | 韓国映画 | Comments(2)