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インサイド・マン~スパイク・リーの心意気

常に社会性のある映画を撮り続けてきた
スパイク・リー監督。
高校3年の時に見た、「Do the right thing」の
衝撃は忘れられません。
「マルコムX」以降、そのパワーが少し
停滞気味でしたが、今回は娯楽性の
あるエンター映画となっており、アメリカでの
興行成績も1位を取り、日本でも
スマッシュヒットとなるか!
映画「インサイド・マン」

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事件はNYのマンハッタンにある、
老舗の銀行で起こった。
4人組が銀行強盗に入った。
人質は約50名ほどで、リーダー格の男、
ダルトン(クライブ・オーエン)と交渉する
のが、地元の刑事のフレイジャー
(デンゼル・ワシントン)と相棒刑事。

なかなか交渉は上手くいかずに
難航していた。
そして、この銀行グループの会長の
アーサー・ケイス(クリストファー・プラマー)
が雇った弁護士のマデリーン
(ジョディ・フォスター)がある使命を
持って現場にやってくる。

ダルトンは完全犯罪の銀行強盗を。
フレイジャーは出世の為。
マデリーンは会長としたある約束の為と、
三者三様のある目的を持って現場で
巧妙なやり取りを展開していくのだが、
事件は思わぬ方向へ展開していく。

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映画を見終わると思わず唸ってしまった。
「スパイク・リーにやられた」。
なぜ、彼がこの映画を撮ったのか、それが
最後で分かります。
最後のオチが今ひとつという人もいますが、
僕はこのオチがあるからこそ、全てが繋がり、
フレイジャーの14万ドル紛失の事件の謎も解ける
わけなんですよね。
物凄く奥深いと思うのですがね。

映画は2時間6分と少し長めですが、
かなり気合いれてスクリーンを見ていないと
話が少しややこしくなってきますので、ご注意を。
でも、きちんと見てると最後にニンマリ出来ます。

途中に人質で取られた人たちが、事件後、
警察から事情聴取される場面がありますが、
ここにも注目です。

主演3人の他、出番は少ないですが、
ウイレム・デフォーやクリストファー・プラマーなど、
「名脇役、ここに健在!」という演技を
披露しているのも、この映画の見所となっております。

面白かったのが、人質となったある
黒人の親子。
子供の男の子がPSPでゲームをしている
のですが、これが今、問題のかなり
過激なゲーム。
黒人のギャングがストリートで次々と
人を殺すと点数が上がるというもの。
少年の言うセリフも「バンバン殺して面白い。
50セントも言ってるぜ、リッチになろう!と」
この少年に強盗リーダーのダルトンが、
「このゲームは問題だなあ」と語ります。
パブリック・エナミーは好きなスパイク・リー
ですが、50セントは嫌いなんでしょうね。

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こんな豪華な俳優陣で映画を作った
スパイク・リー。
実は本来はロン・ハワード監督だった
のですが、「シンデレラマン」を選んだ為に、
スパイクに回ってきたという話です。
しかも彼はこの映画を30日ほどで
撮りあげたと聞きます。

次回作は、また黒人差別などの社会問題作と
なるのでしょうか?
今後のスパイクにも注目。

映画は6月10日より公開です。
お見逃し無く!
by fyamasan | 2006-06-05 02:26 | 映画

メジャー監督、デビューを目指して!


by fyamasan
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