人気ブログランキング | 話題のタグを見る

太陽を盗んだ男~長谷川和彦の熱い魂

現在、高槻松竹セントラルでは、
「サスペンス傑作選2」というタイトルで、
主に1960年、70年代のサスペンス邦画の
上映をしています。
僕は「飢餓海峡」と「太陽を盗んだ男」の
二本を映画館で見たくてしかたなかったので、
まずは「太陽を盗んだ男」を見てきました。

太陽を盗んだ男~長谷川和彦の熱い魂_c0033213_157531.jpg

もはや伝説となっている、長谷川和彦監督。
3本しか映画を撮ってとらず、どれも評価は高いの
ですが、特に「太陽を盗んだ男」は抜群の人気を誇る。
さて、どんな話なのかといいますと、
主人公城戸(沢田研二)は、中学の理科の教師。
風船ガムとあだ名があり、いつもよく寝ている。
ところがこの男、とんでもない計画を立てていた。


それは、原子力発電所からプルトニウムを盗み出し、
自家製の原爆を作り出してしまうこと。
映画の前半はプルトニウムを盗み出す為の
周到な用意や、原爆を作る過程がスリリングに
描かれており、どんどん引き込まれる。

太陽を盗んだ男~長谷川和彦の熱い魂_c0033213_220318.gif


そして、原爆を完成させたのは良いが、さて、
何をすればいいのか、考えていない。
このひとつ抜けた所がまだ面白い!
政府に対して、何か原爆で要求しようと、
色々考えて、まず、第一に、プロ野球の
ナイター中継を最後まで見せろという要求を
考える。
1970年代当時は、延長も無く、途中で
放送が終わるのが当たり前。
巨人ファンの城戸はそれが嫌でしかたなかった。
さあ、その後、どんな要求を出すかは、
映画を見てのお楽しみ。
ヒントは、ローリング・ストーンズ。
ローリング・ストーンズは初来日が
1989年です。
何なのでしょうかね?

偶然に知り合った警部(菅原文太)を交渉相手に、
警察VS城戸の戦いが描かれていき、
この熱い戦いは最後まで疾走していく。

映画は147分と長めだが、それを感じさせない
演出で、さすがに伝説の監督が撮った伝説の
映画であると、頷かざるを得ない。
冷静に考えると「ありえない」のですが、
それがどんどん引き込まれていくから不思議だ。

2006年のこの時代から見ると、アラも目に付くが、
そんなことなど吹き飛ばすパワーが溢れている。
このパワーに匹敵する邦画はなにが
あったかなと考えてしまう。

太陽を盗んだ男~長谷川和彦の熱い魂_c0033213_2202377.gif


主演の沢田研二に、「仁義なき戦い」の菅原文太。
池上季実子演じる新人類的な不思議な女性。
水谷豊や西田敏行がチョイ役なのが、
凄いでしょう?
そして、助監督に相米慎二の名前が出るから、
なんとも不思議な感じ。

映画が好きな人、サスペンスが好きな方なら、
この映画を見ていないとは、
なんともったいないことか。
DVDも出ていますので、一度ガチンという
衝撃を体験してください!
by fyamasan | 2006-09-17 01:51 | 邦画

メジャー監督、デビューを目指して!


by fyamasan
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31