手紙~言葉にならない思い

この秋の号泣映画、
「地下鉄(メトロ)に乗って」
に続いて、東野圭吾原作、山田孝之主演の
「手紙」を見てきました。

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兄、剛史(玉山鉄二)、弟、直貴(山田孝之)は
親に先立たれ二人で暮らしてきた。
お互いを思いやる兄弟だったが、ある事件を
境に二人の環境は大きく変わってしまった。
剛志が直貴の大学費用の為に、強盗に入り、
殺人まで犯してしまう。
剛志は捕まり刑務所へ。
直貴は大学進学を諦め、工事現場で
働くようになる。
殺人者の弟として、何をやるにしても
白い目で見られる直貴は、人と関わりを
避け、誰とも親しくなろうとしなかった。
ただ、中学時代の友人、祐輔とお笑い
コンビを組む事の夢が未だに忘れられず、
二人で仕事の合間にあい、ネタの練習
をしている時は何もかも忘れられた。

刑務所からは毎月のように、兄から近況を
知らせる手紙が来る。
しばらくは返事を書いていた直貴だったが、
その返事も書かなくなってしまっていた。
やがて、若手芸人として、TVにも出だし、
セレブな彼女も出来た。
ようやく幸せが来ると思う直貴の前に、
剛志の存在が重くのしかかる。
そんな直貴の気持ちを知らない
兄の手紙が今日も届く。


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原作はミュージシャンを夢見る直貴ですが、
映画ではお笑い芸人。
このお笑い芸人にしたことで、重くなりがちな
映画に程よい笑いを与えてくれます。

何より、ラストのシーンが、原作よりも
素晴らしくなっていると僕は感じました。
兄と弟の絆の再確認、そして、小田和正の
「言葉にできない」には、もう号泣でした。

今までは犯罪の被害者を描いたものが
多かったように思えます。
この映画では加害者の身内を描くことで、
罪深さ、人の絆の深さ、血の繋がりの大切さを、
最近のいじめで自殺、親が子を虐待、
子が親を殺すといった、命の重みを
感じられない事件へのひとつの
メッセージとして、伝えているのではないでしょうか?

兄が殺人を犯した為に、常に差別される弟。
就職した電気会社の社長に直貴が言われます。

「君は今まで不当な扱いを受けてきたのでは
ないか?だが、その差別は妥当で当然
受けなければならないものなんだよ。
君や身内が苦しむこと、そこまでも考えて、
君の兄の罪なんだよ」
「だけど、差別から逃げては行けない、
ここで君は生きていくんだ。
一本ずつ、社会へ糸をかけていくんだよ」

原作で泣いた場面と同じ場面で
また泣いてしまった。
やるせない、なんともならないこの現状を
見ていると、もどかしさ、悔しさ、
色々なものが混じった涙がとまらなくなりました。

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ハイヒールのモモコさんが言ってたことで、
この映画を見て思い出しました。
「子供を産む時は、この子が被害者になるか、
加害者になるかもしれん。
そういう覚悟をして、生まなあかんねん」

子供に限らず、誰もが加害者、被害者に
なるかも知れません。
その時、自分の周りにどんな人がいて、
どう繋がっているのか。
その人たちをどれだけ、悲しませ傷つけてしまうのか、
自分だけの問題ではなく、自分に関わる
全ての人の問題なんだと、理性が効かなくなる前に、
考えることが出来れば、少しでも最近の
事件は減るのではと考えましたが。

中学、高校生の10代に特に見てもらいたいですね
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by fyamasan | 2006-11-22 03:57 | 邦画 | Comments(4)
Commented by iiyan at 2006-11-22 22:41 x
これ良さそうですね。生徒が見て感動したそうです。是非見てみたいです。映画館で泣きたいものです。
このブログは進化していますね。すごい凝っていますね。すごい変化です。
Commented by fyamasan at 2006-11-23 00:52
>iiyanさんへ

ぜひとも見て下さい。
原作+映画 =大感動間違いなしです。
常に進化を心がけています(^。^)
色々と考えて行きたいと思いますので、これからも宜しくお願いします。
Commented by カオリ at 2006-12-13 17:07 x
TBどうもでした!誰にでも被害者になったり加害者になったりする危険はあると思うのです。特に、未成年の子が犯罪を犯した場合、その親は・・・と考えると、なんとも言えない気持ちになります。
「差別が当たり前」と言う考えはちょっと良く分かりません。むしろ、被害者の息子の語った「君が罪を犯したわけじゃないから、恨まない」と言うことばの方がすっと胸に入ってきました。もちろん、その境地に至るまでは長く苦しい道のりがあってだと思うのですが・・・
Commented by fyamasan at 2006-12-14 01:58
>カオリさんへ

お返事有難うございます。
いろいろと考える映画ですよね、罪の意識、被害者、加害者。
自分の身に起きて初めて分かることもありますし、難しいですが、
こういった小説なり映画なりで、色々な人が考えていけば、少しでも
嫌な事件が減るのではと期待していきたいです。


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