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メジャー監督、デビューを目指して!

リタの息子~大阪ヨーロッパ映画祭

今年で13回目を迎える大阪ヨーロッパ映画祭に
行ってきました。
毎年行こう、行こうと思いつつも行けずじまいで、
ようやく今年、bobbyshiroさんからのご好意も
あり、足を運びました。
とりあえず、3本見ましたが、
最初はベルギー映画から。
映画「リタの息子」

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リタ(エルス・ドッターマンス)は美容院を経営し、
夫、アンドレはトラック運転手。
ひとり息子のデニス・26歳(マッティアス・
スクーナールツ)は知的障害者で、少女を
暴行した罪で刑務所に入っている。

物語は、デニスが仮釈放されるという手紙を
受け取ったリタが喜んで、夫に知らせにいく
ところから始まる。
リタが喜んでいるのに対して、夫は厄介者が
帰ってくるのかという表情だし、妹が暴行された
シングルマザーのバーバラは、近所の人も
巻き込んで、デニスを刑務所へ返すように
仕向けるなど、周囲の反応は冷たい。

それでも、精一杯の愛情でデニスを愛する
リタであったが、またしてもデニスが
暴行事件を起こしてしまう。
また刑務所へ連れていかれるデニス。
そんな時、ひとりの弁護士が助け舟をだしてくれた。

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ますます低年齢者を対象とする性犯罪が
多くなりつつある現在。
しかし、犯すものが知的障害者であったなら、
本当に法律で裁けるのだろうか?
知的障害者を持つ家庭が抱える問題、
一見重いだけの映画になりつつあるのを、
見応えたっぷりにしているのは、これを
「母の愛の物語」として描いているからです。

映画の後、主演のエルス・ドッターマンスが
来場され、観客から質問を受け、それに彼女が
答えるという時間がありました。
その中の質問で、「なぜ、リタは終始デニスに
愛情を注ぎ、見守る事が出来たのか?」と
いうのがありました。
それに対して、エルスさんは
「because she is a mother」と的確に
答えてくれました。
本当にこの言葉通りに、エルスさんはリタを
等身大で演じています。


息子を厄介者扱いしている父。
周囲も関わりたくないと思っている。
それだからこそ、自分の息子だからこそ、
問題を抱えているからこそ、
母として息子を守りたい、そう思う気持ちが、
周囲を動かしていきます。
夫もデニスの姿、リタの姿を見て、夫として
父としてやらなければならないことがあると
気づき、デニスを助ける為にリタと協力していきます。
デニスを嫌悪してたバーバラも偏見で
デニスを見ていた事に気づき、リタ夫妻、
弁護士らと一緒に行動するようになります。

犯罪を犯したのだから、刑務所へ行くのが
当たり前なのか?
それとも施設に入れてそこで終生
過ごした方がいいのか?

なかなか答えの出ないですし、これが一番
良いというのもないと思います。
願わくば、コミュニティの中でデニスも
生活出来るような社会が望ましいのですが、
これもまた難しいですね。

時にジョークをいれ和ませつつも、
この家族が抱える、社会が抱える
問題をストレートに観客に訴える「リタの息子」
まだ関西では劇場公開は決まってませんが、
見る機会があれば
ぜひ、見て色々と考えて貰いたいと思います。

こちらが↓ 上映後、サイン会でエルスさん
と2ショットの山さんです。
画像が暗くて見にくいですが。

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by fyamasan | 2006-11-27 03:08 | ヨーロッパ映画 | Comments(0)