二十四の瞳(1954)~名作に涙する
もう梅田ピカデリーでの上映は終わって
しまいましたが、デジタルリマスターで
リバイバル上映された、
二十四の瞳」を見て来ました。
今更なあという思いと、一度はきちんと
見ておきたい、そんな二つの気持ちを
抱きながらの鑑賞でしたが、
めちゃめちゃ号泣してしまいました。

名作は色あせない。

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舞台は小豆島。
時代は昭和3年の春。
新任教師として、大石先生(高峰秀子)が
やってくる。
彼女が受け持つのは、入学した
ばかりの12人の一年生。
輝く二十四の瞳を持つ生徒達。

洋服を着て、自転車で登校する大石先生を
村の人たちは、「女性で自転車に乗るなんて」
「大石先生はモダンガールですからね」と
冷ややかに見られるも、子供たちとの交流が
大石の心を癒す。
しかし、時代は満州事変~日中戦争へと移り、
軍国主義がこの島にも大きな影響を及ぼし
始める。

映画は昭和3年から21年の終戦の翌年まどの
大石先生と子供たち、そして島に住む人々が
この激動の時代、どう生きてきたかを、静かに、
だが、力強く描いています。

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去年見た、
「紙屋悦子の青春」
の時と同様、
反戦映画ですが、戦闘シーンなど全くありません。、
それでいて、ズシリと重い内容が伝わってくるから、
映画、映像というのは不思議ですね。

今の小学生が「二十四の瞳」を読んでいるのか、映画で
見ているのかは、分かりませんが、僕(30代)以上の世代の
人は、教科書や学校などで必ず取り上げられたで、
内容はすでに知っていると思います。
あの頃は、新米教師と生徒たちの交流が主で、
それほど反戦を意識したことは無かったですが、
今、映画を見直してみると、作者(壺井栄)の
意図するものなど、色々と考えされられました。

軍国主義に何も言えない空気が漂う怖さ。
言えば、「アカ」や「非国民」呼ばわりされる。
「万歳!」で子供、夫を戦場に送り出す
妻、母の苦悩。
戦前の人々のつつましい暮らしと懸命に
生きていかざるをえない姿。

重い内容を秘めながら、高峰秀子の初々しい魅力と
子供たちの笑顔が、全てを包み込む優しさに満ちて
います。

映画館はほぼ50代以上の人ばかりでしたが、
DVDもリマスター版はもう少しで発売されますので、
小中学生の子供さんと、一緒に見て貰いたい映画で
あると、強くオススメします。

「仰げば尊し」などよく小学校で歌ったなあという唱歌が
何度となく流れてきますので、ジーンと懐かしさも、
思い出されます。
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by fyamasan | 2007-04-30 05:43 | 邦画 | Comments(4)
Commented by ライリー警部 at 2007-05-12 16:45 x
よくご覧になってますね。新作に至っては、私よりも積極的ですね。

それにこうしたものをちゃんと見ておられる。私もシネトライヴ・ワークショップの方々に見て頂きたいと考えて、トピックを立てましたが、反応はありませんでしたね。あのようにロング・ショットを撮ることをいつでも野心として持っていれば、ある程度の作品になるはずなのですが、お解かり頂けない方ばかりで残念です。

引退宣言を書いておりますが、実際、疲れますし、もう見る人とだけお付き合いしていけばいいはずなので、まあ身を引きます。やまさん、あの人たちに、『サンシャイン2057』や『ブラック・ブック』は見るべき映画だと教えてやって下さい。私みたいに「アホ」と言わずに、やさしく。
Commented by fyamasan at 2007-05-13 02:14
>ライリー警部さんへ

コメント有難うございます。
この映画も、ライリーさんの話を聞いて、
ロングショットなど気をつけながら
見ていきました。
高槻セントラルでかかる昔の邦画や、
「らせん階段」など、昔の映画にも
精通しているライリーさんは凄いなあと
いつも感心しています。
溝口健二も海外版のDVDが
安かったので、8作品ほど
買いました。
3月にいけなかったのが悔やまれます。

正直、見る映画、映画に対するスタンス、
価値観が違う人にはライリーさんの
言葉が届かないこともあると思いますが、
僕のように楽しみにしている者もいますので、
また、色々とコメントを貰いたいと
思います。

Commented by ライリー警部 at 2007-05-13 14:44 x
溝口を八つもお買いに!それは凄いですね。

私の考え方というか、これは長い間の恐らく「教育」の結果でしょうね、「全ての映画は新作である」というのがあります。どの映画も接するときは新作としてある、またそういう瑞々しさを感じるものが実は傑作で、ですから「現在」に拘ると実は見た瞬間から古びてしまうものもありますから、それだったら溝口はいつでも瑞々しい、そういうものは何度も何度も見たほうが良いし、また、見たくなるものだ、そう思うのです。

プロフィールに大きな夢を書かれていますね。どうかこのままのペースで映画をたくさん見て、楽しんで下さい。
Commented by fyamasan at 2007-05-14 02:17
>ライリー警部さんへ

コメント有難うございます。
去年の暮れに、梅田のガーデンシネマの
「溝口健二特集」で、初めて溝口映画に触れ、
その世界に惹かれました。
DVDは代表作となる、「雨月物語」
「近松物語」「西鶴一代女」、
「新平家物語」などですが、
ライリーさんがおっしゃるように、
いつ見ても「新鮮」・「何かを与えて
くれる」が、溝口映画のように思えます。

自分の目標に少しでも近づけるように、
頑張りたいと思います。

メジャー監督、デビューを目指して!
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