ブラック・ブック~バーホーベン、ここにあり
2007年 05月 11日
賛否両論、評価の分かれる監督、
ポール・バーホーベン。
彼がハリウッドに絶縁宣言して作ったと
言われるこの映画。
予告編を見た時から、気になってました。
もう70歳という年齢にも関わらず、
制作費25億円という映画を作り出す、
巨匠の渾身の一作、
映画「ブラック・ブック」
1944年のナチス占領下のオランダ。
ユダヤ人である主人公ラヘル(カリス・ファン・
ハウテン)は女性歌手であり、隠れ家に
住むなどして、ナチスの迫害を逃れていた。
しかし、家族や他のユダヤ人と逃走中に
ナチスに見つかり、彼女だけが奇跡的に
生き残った。
レジスタンスの人たちに助けられ、彼女は
愛する家族をユダヤ民族を虐殺するナチス・
ドイツに復讐しようと、レジスタンスの仲間から
ある使命を受ける。
それは、スパイとしてナチスの内部にもぐり
こむことであり、その為にはナチスの将校たちと
関係を持つことも意味していた。
復讐心が彼女を駆り立てる、
名前を変え、髪形も金髪にし、彼女は
1人、ナチス内部へ潜入する。
そこで、彼女が見たものとは?
2時間40分ほどの長い映画のはずが、
長さを感じさせない。
展開が早い(いや、早すぎるかな?)
戦闘・アクションシーンも多く、娯楽映画的な
要素もあるので、一気に見れたという感じがします。
しかし、戦争中という特殊な時代だからなんだろうか、
ここまで人間は自分の保身の為に、平気で人を裏切れる
のだろうか?と、人間の卑劣で醜い部分がかなり強烈に
描かれているので、正直、後味はそんなに良くない。
でも、エリス(ラヘルの改名)がナチスの大尉
のムンツェ(セバスチャン・コッホ)の優しさに触れ、
愛してはならないのに、愛せざるを得ないそんな
人間模様を描いてもいますので、人間と同様、
この映画も一筋縄ではいかないんですね。
「協力か?射殺か? ならどちらを選ぶ?」
「保身のためなら、人間なんだってするよ」
人間なんて善と悪なんて単純に割り切れない。
環境が違えばどちらにも転ぶし、グレーな
存在である。
でも、そこをどう生きていくのか?
ここは考え所だと、監督の一つの
メッセージとして受け取りました。
ナチスの占領下のオランダ。
戦後のオランダ。
このほんの少しの時代の違いが、
こうも街も人も変わってしまうのかと、
その対比にも注目です。
あと、サスペンスの要素もかなり
入っていますので、
ラストのどんでん返しにも注目を!
本当に悪い奴ってのは、どんな奴なんだろうか?
同じナチスに対抗して、若くして亡くなった
ゾフィー・ショルの生涯がとてもまぶしく感じました。
彼女とナチスとの戦いの日々を描いたのが、
「白バラの祈り~ ゾフィー・ショル、最期の日々」
です。
こちらはDVDで出てますので、合わせて
見て貰いたいですね。
ポール・バーホーベン。
彼がハリウッドに絶縁宣言して作ったと
言われるこの映画。
予告編を見た時から、気になってました。
もう70歳という年齢にも関わらず、
制作費25億円という映画を作り出す、
巨匠の渾身の一作、
映画「ブラック・ブック」
1944年のナチス占領下のオランダ。
ユダヤ人である主人公ラヘル(カリス・ファン・
ハウテン)は女性歌手であり、隠れ家に
住むなどして、ナチスの迫害を逃れていた。
しかし、家族や他のユダヤ人と逃走中に
ナチスに見つかり、彼女だけが奇跡的に
生き残った。
レジスタンスの人たちに助けられ、彼女は
愛する家族をユダヤ民族を虐殺するナチス・
ドイツに復讐しようと、レジスタンスの仲間から
ある使命を受ける。
それは、スパイとしてナチスの内部にもぐり
こむことであり、その為にはナチスの将校たちと
関係を持つことも意味していた。
復讐心が彼女を駆り立てる、
名前を変え、髪形も金髪にし、彼女は
1人、ナチス内部へ潜入する。
そこで、彼女が見たものとは?
2時間40分ほどの長い映画のはずが、
長さを感じさせない。
展開が早い(いや、早すぎるかな?)
戦闘・アクションシーンも多く、娯楽映画的な
要素もあるので、一気に見れたという感じがします。
しかし、戦争中という特殊な時代だからなんだろうか、
ここまで人間は自分の保身の為に、平気で人を裏切れる
のだろうか?と、人間の卑劣で醜い部分がかなり強烈に
描かれているので、正直、後味はそんなに良くない。
でも、エリス(ラヘルの改名)がナチスの大尉
のムンツェ(セバスチャン・コッホ)の優しさに触れ、
愛してはならないのに、愛せざるを得ないそんな
人間模様を描いてもいますので、人間と同様、
この映画も一筋縄ではいかないんですね。
「協力か?射殺か? ならどちらを選ぶ?」
「保身のためなら、人間なんだってするよ」
人間なんて善と悪なんて単純に割り切れない。
環境が違えばどちらにも転ぶし、グレーな
存在である。
でも、そこをどう生きていくのか?
ここは考え所だと、監督の一つの
メッセージとして受け取りました。
ナチスの占領下のオランダ。
戦後のオランダ。
このほんの少しの時代の違いが、
こうも街も人も変わってしまうのかと、
その対比にも注目です。
あと、サスペンスの要素もかなり
入っていますので、
ラストのどんでん返しにも注目を!
本当に悪い奴ってのは、どんな奴なんだろうか?
同じナチスに対抗して、若くして亡くなった
ゾフィー・ショルの生涯がとてもまぶしく感じました。
彼女とナチスとの戦いの日々を描いたのが、
「白バラの祈り~ ゾフィー・ショル、最期の日々」
です。
こちらはDVDで出てますので、合わせて
見て貰いたいですね。
by fyamasan
| 2007-05-11 03:16
| ヨーロッパ映画