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大いなる陰謀~うさんくさいか、Yes or NO?

賛否両論の映画も珍しくはないですが、
この映画、僕の周りでも真っ二つに分かれました。

見るべきか、いやいや、そういう評価の映画なら
見るべきだろうと。

映画「大いなる陰謀」

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あらすじ:
未来の大統領とも目される上院議員のアーヴィング
(トム・クルーズ)は、テレビジャーナリストのロス(
メリル・ストリープ)に最新の戦略についての情報を
リークする。そのころ、大学教授マレー
(ロバート・レッドフォード)の教え子
(デレク・ルーク、マイケル・ペーニャ)は、
兵士としてアフガニスタンの雪山でその戦略のひとつに
携わっていた。(シネマトゥデイ)

プロバガンダ映画って?
いやいや、これ、今のアメリカの現状のひとつを
描いていますやん。

うさんくさい政治家を、うさんくさいトム・クルーズが
見事に演じていました。
トム・クルーズ、どうもしっくり来なかったんですが、
「うさんくさい」、この言葉を他の人から聞いて、
なるほどと思いました。

大いなる陰謀~うさんくさいか、Yes or NO?_c0033213_5394828.jpg


時間は90分。
最後は「え?」というところで終わる。
でも、これが良いです。
クルーズをはじめ、メリル・ストリープ、レッドフォードや
豪華俳優が時間が短いですが、的確にキャラを演じてました。

クルーズとストリープのやりとりは、本当に堪能しました。


前に読んだ「貧困大国アメリカ」でも指摘されていましたが、
学費ローンで苦しむ若者が戦場へいくという現実。
映画でも、「現実の世界を見たい」と、マレーの教え子2人は
アフガンへ派遣されますが、「意義のある戦争なら良い。
しかし、今の戦争には意義などない」とマレーは行かせまいと
しますが。

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巨大企業に回収されたメディアでジャーナリスト魂を
貫きたいと願うロス。でも、現実はそんな簡単ではない。
メディアが望まない記事を、書こうとするロスに編集長は、
「介護のいる母を抱える、50過ぎの君を雇う会社は
あるのかい?」

大手クライアントがトヨタであるために、「トヨタ」の
提灯記事しか書けないマスコミと似たようなところでしょうか?


アウトロー作家の宮崎学さんの「正義を叫ぶやつこそ、疑え」
の言葉通りに、アーヴィングの「国のため、民主主義のため」の
言葉が、とても「うさんくさい」

僕が衝撃というか、これが本音だろうなあと感じたのが、
アーヴィングのアフガニスタンやイラク・イランに
対して、「なぜ、こんな偉大な国が、辺境の小さな異民族に
翻弄されなければならないんだ」と、ロスに突っ込む場面が
あるんです。

これって凄くないですか?
「やれ、民主主義だ」「自由だ、平等だ」って、叫ぶくせに
所詮は「上から目線」ですよね。


清水節さん(eiga.com)が書いている、この文章が映画を
物語っていると思います。

これは、怠惰な学生、いや無関心なすべての大衆に
向けられた起爆装置だ。
自由と正義の大義に騙されるな、犬死にするな、起て! 
このままじゃいけないという切迫感みなぎる監督
レッドフォードの眼差しは、世界を変える者たちの
出現をあきらめていない。
本作をウザイ説教と取るか、触発され何かを決断するか、
あなたの意識が問われている。


皆さんはどうとらえますか?
by fyamasan | 2008-05-13 05:22 | 映画

メジャー監督、デビューを目指して!


by fyamasan
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