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カテゴリ:時代劇( 7 )

武士の一分~譲れぬものとは?

2002年の
「たそがれ清兵衛」

2004年の
「隠し剣 鬼の爪」

そして、2006年12月1日公開の
映画「武士の一分」

山田洋次監督・藤沢周平原作・
3部作の最終章
かなり遅くなりましたが、ようやく
見て来ました。
日曜の最終上映にも関わらず、
中々の盛況ぶりでした。
キムタク効果かな?

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藩で毒見役を務める下級武士の三村新之丞
(木村拓哉)は妻・加世(壇れい)とつつましくも
幸せな生活を送っていた。
しかし、三村が毒にあたって失明する事件が
起きてからは、この三村家にも不穏な風が
忍び寄る。
妻・加世の不倫騒動から、盲目の三村が
上司である番頭・島田(剣の達人)に果し合いを
挑んでいく。

江戸時代の封建社会。
下級武士が命にかえてでも守りたいと願った
武士の一分とはなんであろうか?

映画を見終わった後、「キムタクもええ役者になったね」
と、周りから声が聞こえる。
殆どが盲目の武士役。
しかも目を開けて、盲目役を演じるのはかなりの
技量が必要かと感じました。
実際は見ているが、見えない演技をしている、後半の
迫真のキムタクには拍手を送りたいです。

加世役の壇れいをはじめ、下人を演じた笹野高史。
三村の剣の師匠役の緒方拳に、桃井かおり、
小林稔侍など芸達者な役者が脇を固めるのもいい。

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僕が感心したのは、光と影の映像。
加世に離縁をいう場面で、襖ひとつ隔てて
キムタクと壇れいがいる。
キムタクの部屋には明かりがないが、
壇れいの部屋には明るい光が見える。
この光と影の描写も二人の置かれている
立場を明確に表しているし、剣術の師匠(緒方拳)
の元で剣の練習をする時も、キムタクが徐々に
なにかをつかみ始めた時には、道場の窓から
光が差し込んできている。
なるほどなあと思う演出でした。

映画的には随所にホッとさせる笑いの場面も
描きつつ、下級武士の悔しさ、切なさもきちんと
描けていましたが、物語的にはもうひと山
欲しかったなあと感じます。
悪く言えば、平凡すぎ、模範的な解答の
映画でしょうか。

山田洋次時代劇三部作を見て思うことは、
女性の描き方が一貫していることかな。
「たそがれ清兵衛」の宮沢りえ。
「隠し剣 鬼の爪」の松たかこ。
そして、「武士の一分」の壇れい。

3人の女性に共通しているのは、
「凛とした女性」として描いていること。
江戸時代、男以上に差別があった女性。
その中でも凛としていきる彼女たちの姿に、
なんともいえない爽快感を得たのは、
僕だけではないはず。

この映画の後、山田洋次は何を撮るのか?
キムタクはどうするのか?
楽しみになりました。


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by fyamasan | 2007-01-08 03:12 | 時代劇 | Comments(0)

丹下左膳餘話 百萬兩の壺~山中貞雄永遠なれ~!

以前から傑作という評判を聞いていましたが、いつも
違う映画を借りていました。
これが見て良かったというか、こんな映画を見逃していたなんて、
「映画好きです、映画ファンです」なんて語れないなあと、
少し後悔を感じる始末。
今からでも遅くないです、皆さんもぜひ、見て下さい。
山中貞雄監督、
映画「丹下左膳餘話 百萬兩の壺」


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問題となるのは、こけざる壺と云われるどこにでもある壺。
しかし、この壺に百万両の在り処が隠されているとは。

柳生藩主の次男坊は千葉道場へ婿養子となった。
ケチな藩主になった長男はろくな餞別もくれない。
くれたのは何の価値もないような壺。
すぐに屑売りに売ってしまった。

藩主の長男が先祖が百万両の在り処を残した地図が、
その壺に隠されていると知り、何とか弟から取り戻そうと
するのだが。

ここから丹下左膳が出てくる。
隻眼隻腕の剣豪で、矢場の用心棒として暮らしている。
そんな彼の元に、孤児となったちょび安という子供を預かる
のだが、そのちょび安が金魚鉢にしている壺が実は百万両の
壺であったのです。

一体誰がこの壺を手に入れるのか?

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豊川悦司主演でリメイクされました。
僕はこれはまだ見ていないので、
後日また見てアップします。


オリジナルは昭和10年製作というから、もう
かなり昔になります。
でも、今見ても本当に面白い。
落語のようなテンポでどんどん進んでいきます。
チャンバラや人情話の良さ、本当に落語の世界ですね。

時代が変われば廃れる映画もありますが、
この映画のように、面白さが変わらない、本物の映画を
見つけた時は、物凄く嬉しいです。

監督の山中貞雄さんは生涯で26本の映画を撮ったと
言われますが、現存するのは3本のみ。
戦争で出兵。そのまま帰らぬ人に。享年29歳とききます。
もし、監督が生きていれば、日本映画界も変わっていたかもしれない、
そんな存在感のある人でした。

現在DVDでこの3本が見れますが、「丹下左膳餘話 百萬兩の壺」には、
幻の映像というのがあり、60年ぶりに見ることが出来たのです。
戦後のGHQの検閲により、人切りシーンが削除され、その部分が行方不明に
なっていました。
しかし、その部分のプリントが発見され、DVDに追加されております。
音が入っていないのですが、どんなシーンなのか、DVDでチェッ~ク
して下さい。


26本の映画も見てみたいですが、今では叶わぬこと。
3本で我慢するしかないのが、現状ですが、いつかどこからか、
出てくるかも知れません。
吉報を待つ、やまさんです!
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by fyamasan | 2006-07-20 00:30 | 時代劇 | Comments(0)

隠し剣 鬼の爪~またまた藤沢周平

前回は「蝉しぐれ」でしたが、今回は
「隠し剣 鬼の爪」をご紹介します。
監督は山田洋次。
「たそがれ清兵衛」に続く
時代劇第2弾となります。

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舞台はお馴染みの海坂藩。
時代は江戸は幕末。
江戸から遠く離れたこの田舎な藩でも、
西洋化の波が押し寄せています。


下級武士の片桐宗蔵(永瀬正敏)は、
妹が友人先に嫁ぎ、奉公していたきえ
(松たか子)も商家に嫁ぎ、母を
亡くしてからは(父はすでに他界)、
仕事を単調にこなしつつ、寂しい
暮らしをしていた。

そんな彼にとっても2つの大きな事件が
起こる。
1つは、友人で江戸へ出向いていた
弥一郎(小沢征悦)が、謀反の罪で
郷里に戻されてきた。

もう1つは、嫁いでいたきえが、体調を
壊して寝込んでいると聞き、見舞いに行くと、
嫁ぎ先でひどい目にあっていた。
我慢出来ない宗蔵は、強引にきえを家に
連れ戻した。

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寂しい男暮らしに、昔のようにきえが
テキパキと家事などをこなし、宗蔵は
久しぶりに、幸せな時間を過ごす。
しかし、奉公人を連れ戻し、二人で何やら
していると、噂が立ち、みかねた友人が宗蔵に、
きえを実家に戻すように言う。
泣く泣く、きえを実家に戻し、また寂しい暮らしが
始まろうとしていた時、弥一郎が脱獄し、
農家に立て籠もっているという話を聞いた。

弥一郎は当藩随一の剣の使い手で、
かって宗蔵と御前試合をした仲。
二人は剣術の良きライバルだった。
その腕を見込まれて、宗蔵に弥一郎を
討ち取る命が下る。

きえへの思いを込めた手紙を残して、
宗蔵は弥一郎が立てこもる農家へと、進んでいく。

この決闘の前に、宗蔵はかっての剣の師匠の戸田の
所へ行き、授かっていなかったある秘剣を伝授される。
この戸田を演じるのが、異色俳優?の田中泯。

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弥一郎の妻には、高島礼子。
何とも色っぽい人妻を演じています。

でも、一番は宗蔵を演じた永瀬正敏がピカイチ。
東北弁を流暢に話し、秘めた想いをきえに
気付かせないあたりの、微妙な感情の
表し方はさすがですね。
これからも時代劇で色々な役柄を演じて
欲しいですね。

先ほど、西洋化の波と書きましたが、
江戸から派遣された砲術の先生が、田舎侍に
懸命に教えるシーンには、クスリと笑うシーンが
満載で、何とも穏やかな気持ちにさせてれます。

さて、このタイトルにもある「隠し剣」というものは、
どんなもの何でしょうね?
それと、授かった秘剣とは?
宗蔵ときえの恋の行方も気になるところ。


情報として、「たそがれ~」や「隠し剣~」を見て、
この地へ行きたい~と思う人ように、
ガイド本が出ています。こちら↓
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「庄内 ロケ地映画ガイドマップ」となっています。
僕は「蝉しぐれ」を見て、この地方をますます
旅したくなりました。
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by fyamasan | 2005-10-20 00:57 | 時代劇 | Comments(2)

蝉しぐれ~時代劇の純愛

「たそがれ清兵衛」のヒットから、藤沢周平作品が
映画化されるようになりましたが、ついに藤沢
文学の最高作の「蝉しぐれ」(監督 黒土三男)が
映画化となりました。

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江戸時代、舞台は海坂(うなさか)藩。
下級武士の子、牧文四郎は、
成人前に尊敬する父が藩の
世継ぎ騒動に巻き込まれ、
切腹されられてしまう。

反逆の子として、後ろ指さされるも、
懸命に母を守り、生きてきた。

そんな文四郎にかって父に切腹を命じ、
今や藩の実権を握る里村左内から
お家の名誉回復を言い渡される。
しかし裏には、文四郎の初恋の相手でもあり、
今や殿の側室となったふくに絡む世継ぎ問題が、
関係していた。

この映画、日本の四季折々の風景の描き方が
すばらしく、改めてこんな綺麗な国に、
自分は住んでいるんだなあと
恍惚と誇りと感じました。

ストーリーは簡単に言ってしまえば、
純愛にあたります。文四郎とふく。
お互い初恋同士、しかし、身分の違い、その他、
もろもろの事情で実らなかった恋。

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殿の側室となったふくが文四郎にこう言います。

「文四郎さんのお子が私の子で、私の子どもが
文四郎さんのお子であるような道はなかったのでしょうか」

もうこのあたりは涙がボロボロとなり
続く文四郎のセリフがまた涙を。

「それが、私の生涯の悔いでございます。」

そして、指を見せて(子供の時に蛇にかまれた
指を文四郎は口で毒を吸ってくれた)

「この指をおぼえていますか」

「忘れようと、忘れ果てようとしても、
忘れられるものではございません」

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またこれも予告編で流れていましたが、
切腹した父を台車を使って文四郎が運ぶんですが、
家の近くに急な坂があるので、一人では台車を動かせない。
そんな時、ふくがやってきて、後ろから台車を押すんです。
このシーンの見事な事、涙がボロボロと流れてきました。

子供(といっても15歳)の文四郎を石田卓也。
成人した文四郎を市川染五郎。
子供のふくを佐津川愛美。
成人したふくを木村佳乃。

子供役を演じた二人には、拍手を送りたい、素晴らしい!
染五郎も木村佳乃も良かったですが、それ以上だった。

子供の時の花火の日、文四郎とふくが花火を見つめる
ふくは文四郎の袖を掴みます。手を握れない代わりに。
何とも微笑ましい、子供の愛情表現でしょうか!

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出演時間は少ないが、緒方拳さんもさすがです。
「野にして粗だがけっして卑ではない」
誇り高い武士を堂々と演じていました。

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予告編で流れていた、一青窈の「かざぐるま」。
イメージソングだったんですね。
最後に流れるものと期待していたのに、残念。

配役には少し問題ありかなと思いました。
ふかわりょうに今田幸司の二人。
悪くはないだけど、この役柄はちゃうんちゃうの?

あと、多分監督は笑いを取りたいと思ってるシーンが
何箇所あるのですが、これが?と思うので、無かった方が
いいんじゃないかなと。

日本の風景に感動するもよし、悲恋に涙するもよし、
見て損はないと思います。
構想15年の、黒土監督の大きな思いが詰まった映画です。
ぜひ、劇場でご覧下さい!
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by fyamasan | 2005-10-18 02:08 | 時代劇 | Comments(1)

幕末太陽伝~痛快&傑作、見なきゃ損!

人に薦められて見ましたが、
こりゃ、面白い!
見なきゃ損、損!
人に薦めな損、損と思いました。
若き日の、フランキー堺、石原裕次郎主演の
映画「幕末太陽伝」(監督・川島雄三)

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舞台は幕末の品川・遊郭街。
とある遊郭。ここに労咳病み
の商人の左平次(フランキー堺)
が、仲間とドンちゃん騒ぎをするが、
実は彼らは殆ど文無しだった。

先に仲間を帰らして、自分はまだ
飲んだり、食ったりしている。

店の者がお金を払うようにせっつくが、
のんびりと構えてまるで相手にしない。


いよいよ番頭が出てきて、後がないと思ったら、
この遊郭で働いて、お金を返すからという始末。

ここからこの左平次の大活躍が始まる。
この男、人あたりが良くて、調子良いのである。
これは一種の才能ですね。
女郎たちからは、「居残さん」と呼ばれ、
そつがない仕事ぶりに重宝がられる。

また幕末という事で、この遊郭にも
武士が滞在。
歴史上有名な高杉晋作(石原裕次郎)も、
仲間と共に、品川のイギリス領事館の
焼き打ちを策して泊りこみをしていた。
久坂玄瑞には小林旭が扮する。
この計画にも左平次の知恵が
活きてくるから、左平次の能力には
脱帽である。

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さてさて、要領よく働いてお金も貯めた
感じがするが、この後、左平次は
どうするのか?
また、高杉らの焼き討ちは
上手くいくのだろうか?

この映画、元々は古典落語
「居残り佐平次」や「品川心中」などを
巨匠・川島雄三が監督。
脚本は3人ですが、そのうちの一人が
若き日の今村昌平であります。

この映画の見所は色々あるんですが、
1つにフランキー堺のコメディアンとしての
才能には、凄いの一言!
年をとってからの彼しか知らないので、
飄々と、嫌味も感じさせない左平次を
演じている彼は、とても新鮮に写った。

遊郭が舞台と言う事で、番頭、丁稚、女郎、
お客など、かなりの人々が出てくるのだが、
それぞれの人物の描写の仕方が上手い。
実によく描かれている。
(登場人物が多くても、見事な描写の映画に、

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僕はロバート・アルトマン監督の
ゴスフォード・パーク」を思い出しました。
これはイギリスのある屋敷の話ですが。)

昭和32年製作なので、出演者はみな若い!
(当たり前ですが)
女郎を演じた南田洋子も昔はこんなに
綺麗だったのか~と。すいません。
金子信雄、岡田真澄、二谷英明と
そうそうたる顔ぶれ。
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フランキー堺のコメディアンぶりと
見事な登場人物の描写。
見て損はない映画。
DVDでも、コレクターエディションで
絶賛発売中です。
お見逃しなく!
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by fyamasan | 2005-10-12 03:21 | 時代劇 | Comments(0)

あずみ~話題の刺客たち?

9月11日の衆議院選挙が俄然、
盛り上がりを見せる日本。
郵政民営化に反対した候補者には、
対立候補としての刺客を送る、小泉政権。
リアルな「仁義なき戦い」、結末や如何に?
9月11日が楽しみです。

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さてさて、本物の刺客を描いたのが、
映画「あずみ」。
小山ゆう原作の大ヒット漫画の映画化。
(僕にとって、小山ゆうと言えば、
「がんばれ、元気」ですが)

時は、戦国時代。
天下分け目の、関が原の戦いが終わり、
徳川軍の勝利になったが、豊臣家の残党
(浅野長政、加藤清正、真田幸村)らを
倒さねば、戦のない泰平な世は来ない。
小幡月斎(原田芳雄)は、徳川家の僧侶、
南光坊天海の命を受け、残党を倒すべき、
刺客を育てる事となった。

戦乱で親を亡くした子供達を集め、
山で刺客となるべく修行させていた。
男だらけの中に、ひとり女のあずみ
(上戸彩)がいた。
そして、時は流れ、子供達も大きくなった。
親のいない彼らにとって、仲間は唯一の
家族であった。

豊臣家の残党の動きが活発になってきており、
いよいよ刺客として、山を降りる日が来た。
しかし、親の代わりの月斎から、
ある命令があった。

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「仲の良いもの同士で、二人一組となり、
相手を殺せ」と。
「刺客たる者、どんな非常な事でもしなくては
ならない。
友を斬れない者に、刺客になる資格はない」

泣き叫び、とまどいつつも、10人いた彼らは、
相手を殺し、5人となり、月斎と山を下った。

仲間を殺してまでも、刺客として、生きる道を
選んだ5人には、さらに過酷な現実が待ち構えていた。

豊臣家の残党も、この刺客たちに気づいたようで、
刺客には刺客とばかりに、新たな刺客を送り込んだ。

五人は、過酷な現実を受け入れ、刺客として
自らの使命を果たせるのか?

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主演のあずみを演じる上戸彩は、
普通のアイドルにはない映画女優オーラがあり、
また見事な剣さばき。
ラストの前人未踏の200人斬りは圧巻。

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天草四郎を彷彿させる、
最上美女姫を演じるのは、
オダギリジョー。
虐殺好きな、怪しい殺し屋を。


監督は、流血とゾンビが大好きな北村龍平。
随所に、ばさ~と、血が飛んでいます。
(もちろん、ゾンビは出てきませんが)

360度回転の映像、アイドルの見事な存在感。
時代劇を超えた、新しい時代劇の誕生と言えるのでは。
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by fyamasan | 2005-08-29 16:53 | 時代劇 | Comments(4)

たそがれ清兵衛~凛とした生き方がある

映画「たそがれ清兵衛」を見ました。
もう3年前の映画になり、米アカデミー賞の
外国語部門にもノミネートされ、随分、
話題になりました。

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時代は幕末。
もうすぐ、維新が迫っている、激動の時代.
だが、ここ、庄内、海坂藩では
そんな雰囲気は、感じさせない。

海坂藩の平侍、井口清兵衛(真田広之)は
50石高の貧乏侍。

妻に先立たれ、娘二人と、痴呆が始まった
祖母を抱えて、貧しい生活をしている。

仕事の終わりを告げる、下城の太鼓が鳴ると、
すぐに家の用事の為に帰る清兵衛を、
仲間は、「たそがれ清兵衛」と呼んで、
からかっていた。

ある日、友人の飯沼倫之丞から、清兵衛
とも幼なじみの妹・朋江(宮沢りえ)が、
離縁して、嫁ぎ先から戻っている事を聞いた。
(何でも、夫の酒乱が原因らしい)

そして、元夫の甲田豊太郎が腹いせに
飯沼家を訪れ、暴れている時に、清兵衛が
居合わせ、甲田と清兵衛の一騎打ちが
決まってしまった。
真剣で迫る甲田に対して、清兵衛は棒切れで、
見事に甲田を打ちのめした。

この決闘が後に清兵衛の運命を大きく変えて
いくことになるのだが。

朋江が度々、清兵衛の家を訪れる度に、
二人の娘は喜び、清兵衛自身もこんな
生活が続く事を願う。

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海坂藩の藩主が亡くなった事で、
跡継ぎ争いが起こり、藩は二分。
勝った一派が、負けた一派の粛清にかかった。
そんな粛清の為に、切腹を命じられた
余五善右衛門が、切腹を拒否し、
家に立て籠もってしまった。

余五は剣の達人であり、刺客を送られたが、
見事に返り討ちにしてしまう。
困った藩の連中は、清兵衛の腕を思い出し、
清兵衛に余五の討ち取りを命じた。

この事で命を失うかもしれないと感じた
清兵衛は、朋江に、自分の気持ちを打ち明ける。
幼き頃からの想いを(今でいう、プロポーズである)
そして、余五の籠城する家に向かっていく。



貧しいながら、他人に何を言われようと、
娘と祖母を愛して、凛として、生きる
清兵衛の姿に心打たれる。
清兵衛はかっては、剣の達人として、
師範代にまでなったほどの腕前。
(しかしながら、なぜかこのような貧乏
暮らしなのは、不思議ですが)

映画の中で、清兵衛が、余五の討ち取りの前日、
刀の手入れをするシーンがあります。

その中で、柄の「目釘 (めくぎ) 」を抜いて、
桶の中に放り込むと、水の中に目釘が
「プカリ」と浮かぶと云うシーンがありました。

目釘は刀身を 柄 (つか) に 固定するクギですが、
クギとは云っても、金属ではなく、
実は「竹製」が多いんだそうです。

刀が抜けないようにする目釘が竹と云うのは
不思議な気もするのですが、
竹は、刀身を傷つけないし、
濡れると膨張しますから、金属より寧ろ
しっかり止まるらしいです。

こういう細かい所まで、しっかり映像に
出てくるのがまたいいですね。
(目釘の内容は「噂と樽」というHPから
参考にしました)

余五善右衛門を演じるのが、田中泯。
この演技が認められて、日本アカデミー賞の
新人賞を見事に受賞。

そして、もうすく公開の柴咲コウ、オダギリジョー
共演の

「メゾン・ド・ヒミコ」
では、ゲイの老人ホームの
オーナーを演じています。
風変わりな役柄が多いのが、特徴かな?
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by fyamasan | 2005-08-25 03:01 | 時代劇 | Comments(2)


メジャー監督、デビューを目指して!


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映画、格闘技(プロレス)
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映画を通して世界と
コミュニケーション
出来る会社

Osaka-cinema-
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設立が、目標

そして、
「人々の心を開く映画を
作りたい」

座右の銘

「たかがピンチじゃないか!」


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