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メジャー監督、デビューを目指して!

<   2006年 01月 ( 25 )   > この月の画像一覧

映画祭のボランティアスタッフ、自主映画の製作などを
通して、色々な人と出会いましたが、あらためて、映画が
好きな人は、本当に多いなあと感じました。
ただ、映画好きな人が映画の仕事が出来るかというと、
これは難しく、東京以外ではかなり狭き門となっているのが、
現状だと思います。

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僕もそうですが、何とか映画で仕事がしたい、
そう思っている人にオススメの本が
ありますので、ご紹介します。
「映画の仕事はやめられない!」 
附田斉子(つけだなおこ)著
(岩波ジュニア新書)

現在は外国の映画祭のアドバイザーやメンバーで、
映像コンサルタント会社
Elephant Blue Entertainment Inc.の代表を務める附田さんの
波乱万丈な映画人のお話です。

たまたまの就職先が西友、シネセゾンだったこともあり、
ラッキーにも映画の世界に足を踏み入れて附田さん。
その後、彼女はNY大学院に留学し、映像学の修士号を取得する。
そして、ポニーキャニオンに転職後は、映画の
買い付け業務へと進む。

こんな仕事も映画に関係してるんだと、意外な仕事があったりと、
ひとつの映画が出来るまでに、様々な人が関わっているのが
分かります。
彼女のこれまでの話も面白いですが、彼女以外にも女性で
映画界で働く人のコメントが多数あるのも、嬉しいですね。
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僕は映画「人でなしの恋」、「プラトニックセックス」の監督、
松浦雅子さんの映画への熱いメッセージには、とても感動しました。
彼女は高校二年生の頃から映画監督を目指して、今も奮闘中です。
「辛いことも多いけど、私は高校2年生の時に決心してからしつこく
やってきました。しつこく夢を追いかげて下さい。
映画を愛していれば誰だって出来ます。頑張ってください」

今や映画字幕の生き字引の戸田奈津子さんも映画字幕を担当
するまでに、なんと20年近くかかっています。

どこまでしつこく夢を追いかけられるか、先輩達の奮闘記を読んで、
頑張ってみませんか!
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by fyamasan | 2006-01-31 17:16 | 読書 | Comments(2)
日中合作、日米合作などの映画は見られるが、
製作スタッフ全てがアジア人という映画は珍しいのでは。
日本からは真田広之、韓国からはチャン・ドンゴン
香港からはセシリア・チャン、ニコラス・ツェー。
そして、監督が中国の巨匠、チェン・カイコー。
映画「プロミス」

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時代は人間と神が共存していた太古の昔。
ある国に王がいて、その国では、一人の大将軍、
光明(真田広之)と冷酷な公爵(ニコラス・ツェー)が
対立していた。
そして王には美しい王妃(セシリア・チャン)がいた。

実はこの王妃、幼い頃女神とある約束を交わしていた。
女神曰く、「貴方が望むものはすべてお前に与えましょう。
ただし、真実の愛だけは永遠に手に入らない。
それでもいいですか?」
幼い頃の王妃は「それでもいい」と答えました。

その約束通りに、王妃は全てのものを手にいれていた。
ただ、真実の愛を知らないでいる。

この時代には奴隷がいて、大将軍にも足の速い奴隷
(チャン・ドンゴン)が側にいた。
物語はこの奴隷が大将軍の代わりとなって、王妃を
助ける代わりに王を殺してしまう所から、王妃をめぐる
男、三人の愛の争奪戦が始まる。
果てして、真実の愛を得られない、知らない王妃に、
誰が愛を与えられるのか?

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僕的には、「運命を変える愛の壮大なファンタジー」
という感想でしょうか。
CGを使った華麗な絵巻物を見ているような感じになります。
まず、色使いがいいですね。
大将軍の軍勢は赤、しかも深紅。
公爵の軍勢は、白、本当に真っ白です。
そして、黒衣の軍団も出てきますので、これはもちろん黒。
邦画「天と地と」でも「黒と赤のエクスタシー」とキャッチコピーが
ありましたが、「プロミス」では「赤、黒、白、3色のエクスタシー」と
呼べるでしょうかね!

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王妃をめぐる三人の男も、実は真実の愛を知らないでいます。
王妃を愛する事により、今まで知らないでいた、
真実の愛に気づくというわけです。
特に、公爵にはある秘密があり、これが分かると彼の冷酷なまでの
生き方に、「あ~、なるほど、そうだったのか」と納得出来ます。

大将軍を演じた真田広之はカッコいいの一言。
チャン・ドンゴンは見た目は奴隷であり、四つんばいで走ったりと
カッコよくはないですが、生き方がかっこよく描かれてますね。
ニコラス・ツェーは、レスリーチャンを思い出しました。
本当に色気のある男優ですね。

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そして、忘れてはいけない
のが、モニカ・ベルッチが
イタリアの至宝なら、
セシリア・チャンは香港の
至宝であります。
美しい~。
彼女は歌手でもあります。
何枚かアルバムも出てます。




不満を言えば、最近は「単騎、千里を走る」、「天空の草原のナンサ」
などCGではない自然の雄大さを見ているので、CGを使った
(少し使いすぎ)風景には感動が薄れてきたように思えます。
また、チャン・ドンゴンが疾走するシーンがあるのですが、これがどうも
コミカルというか、ギャグっぽく思えたのが、気になりました。
「カンフーハッスル」では、全編、「ありえね~」で通りましたが、
「プロミス」では、監督はどのような意図でこの映像を使っているのか、
僕には不思議に映りました。

正直、日本ではヒットが難しいように思えます。
中国、韓国では大ヒットらしいですが。
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by fyamasan | 2006-01-31 16:26 | 映画 | Comments(6)
いよいよ京都宝塚、スカラ座、東宝1も29日で閉館。
最後の日とあって劇場は超満員で立ち見が出るほどでした。
「日本沈没」、「帰らざる河」の二本を見てきました。

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今夏、草薙剛、柴咲コウ主演で
リメイク映画の上映も決まった、
オリジナルの「日本沈没」
製作が1973年ということで、CGなど
無い時代で、これだけの特撮を描けるのは
凄いと思いました。

当時としては邦画最高の5億円をかけて製作されたとあります。
そして、興行収入も20億円(今で考えると40億円あたりでしょうか?)
となり、大ヒットとなりました。

原作は「首都消失」などで知られる小松左京。
地球の地殻変動で日本列島が海に沈むという事態が
起こってしまう。
その時、首相&政府は、国民は、世界の人々は?どのような
対応をとったのでしょうか?
前半は地殻の変動が徐々に明らかになるという、サスペンス。
後半は人々の対応という人間ドラマが描かれています。
当時73年で東京に地震で、360万人の死者ということですが、
これが現在なら、どのくらいの数字になるのだろうと、
考えるとめちゃ怖いです。

首相(丹波哲郎)は、各国に日本国民を受け入れてくれるように、
要請しますが、難民を受け入れてこなかった日本を、現実なら
どの国が受け入れてくれるのかなと、考えますね。

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そして、もう一本がマリリン・モンローの
珍しい西部劇「帰らざる河」

ゴールドラッシュで沸く、時代のアメリカ。
たまたま、農場で働くマット(ロバート・ミッチャム)
が、歌手ケイ(マリリン・モンロー)とその夫を
助けたのだが、夫の方に、恩をあだで返された。

夫はケイを残して、金鉱の権利を得るため、シンシナティ
まで出かけてしまう。
マットは息子とケイを連れて、夫と話をつけるために
筏を使って、「帰らざる河」を下りながら、シンシナティへ
向かう。
途中に、インディアンが襲ってきたり、マットとケイの間に
愛情が芽生えたりと、往年のハリウッド映画に見られる展開。

マリリン・モンローの映画も映画館であまり見た事が無かったので、
とても新鮮でした。
テーマ曲も映画ファンにはお馴染みの曲。
「あ、この曲がこの映画のテーマ曲だったのか」と今更ながら実感。
いい映画にはいい音楽がつきものですね。

カーテンが開くと拍手で、カーテンが閉まるとまたまた拍手で、
拍手で始まり、拍手で終わった映画でした。
天国のモンローもロバート・ミッチャムも喜んでいるでしょうね。

映画終了後は、映画館スタッフ総出でお見送り。
何とも照れくさい退出でしたね。

70年、50年続いた映画館が姿を消し、複数のスクリーンを持つ
シネコンがどんどん拡大してきている。
時代の流れと言えば、それまでですが、何とも寂しい気持ちになる。
果たして映画館には未来はあるのでしょうか?

河原町にまた新しい映画の灯がともる事を願っています!
有難う~、京都宝塚、スカラ座、東宝1!
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by fyamasan | 2006-01-30 04:17 | 映画 | Comments(0)
ブログに書いた通り、1月28日は京都宝塚座へ行きました。
「太陽がいっぱい」、「十戒」の二本を見てきました。

「太陽がいっぱい」が10時半上映開始だったので、
大阪に住んでいるので、かなり早起きして行きました。
(それでも、ギリギリでしたが)

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「太陽がいっぱい」、映画ファンでもなくても
知っている人が多い、不朽の名作。
若きアラン・ドロンがカッコいいです。
ぜんぜん色あせてないから、名作はやはり
凄いなあと。
お馴染みのニノ・ロータのテーマ曲。
映画館で聞きたかった。

アラン・ドロンの割れた腹筋に、「凄い~割れてるんや~」と感動。
マット・ディモン主演でのリメイクは失敗しましたが、
やはりオリジナルが良すぎるんだろうなあと、映画館で見て、
いっそうそう思いました。

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「ベン・ハー」と並ぶスペクタクル巨編の「十戒」
高校時代に「ベン・ハー」を映画館で見て、
その迫力に圧倒されました。
同じようなこの「十戒」も絶対に映画館で
見たいと願っていたので、ようやくその願いが
叶いました。

これも皆さん、お馴染みのモーゼの十戒の話です。
圧巻はやはり、紅海が真っ二つに分かれる
シーンですね。
製作年が1953年ですから、CGなど
無かった時代にこれだけのものが
作れるなんて、製作スタッフの熱い映画魂に
頭が下がります。

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主演のチャールトン・ヘストン。
マイケル・ムーアの「ボーリング・フォー・コロンバイン」では
全米ライフル協会会長として、かなり悪者扱いされていましたが、
若き彼はやはりカッコいいです。
「ベン・ハー」、「十戒」、「猿の惑星」など、不遇な環境に落ちる
役柄が多いですね。

映画館はやはり年配の方が多かったような気がします。
関西TVも取材に来ていましたよ。

さあ、1月29日、いよいよラストデイです。
どの映画を見ようか、まだ考え中です。

映画館で見たいとなると、悩みます。
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by fyamasan | 2006-01-29 03:47 | 映画 | Comments(0)
映画館で昔の映画を見るチャンスはそんなにないので、
上映される時は、なるべく行きますが、閉館イベントで見に行く
のほど、映画ファンとして、つらいものはない。
大阪では大毎地下劇場、旧OS劇場など、学生時代よく見た
映画館が閉館された時は、とても辛いものがありました。

そして、京都の京都宝塚・スカラ座・京極東宝 が今月の29日を
もって閉館されます。
シネコンの台頭によって昔の映画館は姿を消しつつある中、
老舗の映画館の閉館は、またまた胸がいたいです。

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こちらが京都スカラ座のHPからの抜粋です。

~~京都宝塚・スカラ座・京極東宝 閉館イベントの御案内~~

 1935年10月に開場し70余年に渡り京都の映画ファンに
親しまれてきた京都宝塚会館(京都宝塚劇場・スカラ座)と
1954年10月から50余年の歴史を持つ京極東宝会館(京極
1・2・3)は2006年1月29日(日)を持ちまして閉館すること
になりました。
 そこで、これまでにご来場頂きましたお客様に感謝の気持ちを
込めまして閉館イベントを実施いたします。
テーマは「河原町の風景」大きな絵看板が街の風景に溶け込んでいた
【黄金時代】昭和20年・30年代の作品を中心に1月28日(土)
29日(日)の2日間で厳選16本の邦画・洋画を上映いたします。
 また京極東宝会館の4F(京極東宝2&3)ロビーにてパネル展や
日頃見る事のない映写室の見学など様々なイベントの予定もございます。


  <<<1月28日(土)[ラストショー]の上映作品>>>

【京都宝塚劇場】
 『太陽がいっぱい』10:30~12:35/『十戒』14:00~17:45/
 『ローマの休日』18:30~20:30

【京都スカラ座】
 『日本のいちばん長い日』11:00~13:40/『用心棒』15:00~16:50/
 『また逢う日まで』18:00~19:50

【京極東宝1】
 『戦場にかける橋』11:30~14:05/『ジョニーは戦場へ行った』
15:30~17:25/
 『海底軍艦』19:00~20:35


   <<<1月29日(日)[ラストショー]の上映作品>>>

【京都宝塚劇場】
 『日本沈没』11:30~13:55/『七人の侍』15:30~19:00

【京都スカラ座】
 『ベン・ハー』11:00~15:00/『街の灯』16:30~17:55

【京極東宝1】
 『荒野の七人』10:30~12:40/『慕情』14:00~15:45/
『帰らざる河』17:00~18:30



この週末、時間がある方は京都まで足をのばしてみては
どうでしょうか?

僕も見に行きます~!
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by fyamasan | 2006-01-27 04:58 | 映画 | Comments(2)
CMでは、ゴジラ松井は家ではスロー人だそうだ。
外に出れば、メジャーリーガー&有名人として
厳しい現実が待っているわけで、
家の中ぐらいのんびりしたいもの。
近頃忙しくて、疲れてるんだという方に、ぴったりな映画が
あります。癒されて下さい。
映画「天空の草原のナンサ」

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物語は物凄くシンプルです。
モンゴルの遊牧民のある家族の話。
長女ナンサが迷子となった犬を家に連れて帰ってきた。
父は狼に育てられたかもしれないから、捨ててきなさいという。
(この地に住む遊牧民にとって羊や牛などを襲う狼は天敵なのだ)
でも、犬が可愛くて離したくないナンサは、何とか犬を飼おうと
作戦を立てるのだが。

この映画、主人公はナンサの家族のように思えるが、モンゴルの自然、
そこに存在する全てが主人公のように思えます。
最近見た、「単騎、千里を走る」でも中国の雄大な自然を見て、
こころ和んだように、このモンゴルの自然がもう素晴らしいの一言。
映像でこれほどの感動なのだから、この目で見たりすると、もう
泣いてしまうのではないかと思います。

さて、このナンサの家族は遊牧民ですが、モンゴルでも最近は
遊牧民であることを辞めて、都会に住む人が多いそうです。
ナンサの父もそろそろ都会で生活したいなんて、言ってましたね。
馬はもちろんですが、バイクやバスなどあり、遊牧民の足もずいぶん
僕らのイメージとは違ってました。

面白いのは、子供に諭す時に言う例え話で、どこの国、民族でも
同じような例え話があるんだと。
その他、モンゴルに関すること、色々学べますよ。

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デールと呼ばれるモンゴルの民族衣装を着て、
ゲルという移動式住居で暮らす家族。
周りには羊や牛、馬がいて、見渡す限りの大自然。
昔ながらの暮らしをしていても、少しずつ現代生活化と進んでいる。
もう後何十年もすれば、このような遊牧民の生活は
見られないかもしれないですね。

それが良いのか悪いのか、誰も決められないですが、
今、変わりつつあるモンゴルの遊牧民の姿を監督は、
優しい眼差しで見つめているように思えます。

ナンサが連れてきた犬はツォーホルと名づけられましたが、
無事に家族の一員になれたのかな?

忙しい毎日の中、ホッとしたい時、
1時間半のスローライフを感じるのは如何でしょうか?
ナンサの家族の素敵な笑顔が待っていますよ。
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by fyamasan | 2006-01-27 04:17 | 映画 | Comments(8)
完成披露試写会というものに、行ってきました。
(bobbyshiroさん、有難うございます)
マスコミや業界の人たち用ということで、
ちょっとは業界人になったような気になりました。
26日、東京でプレミア試写会もあり、韓流スターの
中で、今、一番注目を浴びている、クォン・サンウ主演、
「美しき野獣」

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口より先に手がでる、暴れん坊の刑事、チャン・ドヨン(クォン・サンウ)。
かたや冷血漢という言い方がぴったりな凄腕検事のオ・ジヌ(ユ・ジテ)。

チャンは弟殺しの犯人を、オ検事はドガン組の大物、
ユ・ガンジン(ソン・ビョンホ)を何とか逮捕したいと考えていた。

別々の事件として犯人を追っていた二人だが、チャンの弟殺しも、
ユ・ガンジンの仕業と分かり、チャンとオ検事は協力して捜査を進める。

大都市ソウルを舞台に大迫力のアクションシーンも満載で、骨太な
韓国映画だと聞いて楽しみにしていました。

ただ、映画の感想を言えば、「どうなんだろう?」と。

タイトルの「美しき野獣」の野獣とは、誰の体にも
宿っている内なる野獣ですが、これが目覚めていないように
感じるのは、僕だけなのだろうか?

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アクションシーンもハリウッド映画の刑事アクション映画を、
見ている者にとっては目新しさがないし、予告編で流されてた
チャン刑事の涙の悲しさがどうも伝わってこない。

チャンの弟はチンピラで、母は入院中。
二人とも母に孝行したいのだが、なかなか出来ないでいる。
弟はある無謀な考えを実行しようとして、それが原因で殺される。
この家族の繋がりの描写が少ないので、弟が殺されて
半狂乱となって犯人を追うチャンの悲しみが、いまいち
胸に響いてこない。

チャンの設定も、犯人を平気でボコボコに殴るが、病気療養中の
母には頭が上がらないし優しく接する。
また、母を看病する女の子、カン・ジュヒ(オム・ジウォン)への密かな
恋心を打ち明ける事が出来ない、かなりシャイな男というもので、
いまどきこんな設定はないだろう?と。
高倉健のように、「不器用な男」を何十年続けている分には納得いくが、
クォン・サンウのファンの為の役設定のように思えてきてしまう。

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ユ・ジテ演じるオ検事の描き方も型どおりだし、もう少し内面まで
描いて欲しかったと思います。
(「オールド・ボーイ」もそうですが、冷静に物事を進める
役柄はユ・ジテはピカイチですね)
その中で、ユ・ガンジンを演じたソン・ビョンホの存在感は
大きかったです。
本物の「悪(ワル)」とはこんな男を言うんだろうなと、感じましたね。
お見事です。
監督はこれが劇場デビューとなるキム・ソンス。
散々文句言いましたが、次作を期待してますよ!
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by fyamasan | 2006-01-26 02:23 | 韓国映画 | Comments(2)
映画「単騎、千里を走る」を見て、
日本人と中国人の国境を越えた友情に感動しましたが、
帰ってからニュースで、映画「SAYURI」が中国で上映禁止に
なったことを知り、寂しい気持ちにならざるを得ませんでした。

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高田剛一(高倉健)は、疎遠に
なっている一人息子、健一
(中井貴一)が、ガンで余命
少ない事を知る。
健一は、中国の仮面劇の
TV取材をしていたが、
「単騎、千里を走る」の
映像だけは撮り逃していた。
見舞いに行っても会って
くれない、そんな息子の
心を知りたいと思った
剛一は、一人、息子の為に、
「単騎、千里を走る」の
撮影に、中国へ向かう。


さて、中国に着いてみたが、「単騎、千里を走る」で
主役、関羽を演じる役者が事件を起こして、只今服役中だという。
他の人でいいじゃないかと、通訳は言うが、健一が見たいのは、
彼が演じる関羽であるので、どうしてもと、刑務所のお偉いさん方を
説得して、何とか、撮影の許可を貰う。
しかし、またここで問題が。
実はこの役者には、生き別れた一人息子がいるのだが、
剛一の話を聞き、その息子に会いたくなり、泣き崩れてしまい、
劇をするどころではなくなった。
そんな彼を見て、剛一は息子を連れてこようと、息子がいる
僻地へと向かった。

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健さんはここでも健さんである。
「寡黙で頑固者。まっすぐだが、自分の気持ちを上手く伝えられない」
そんな「不器用な健さん」の為に、監督のチャン・イーモウが
脚本を書いている。
実は監督のイーモウが初めて見た外国映画が、高倉健主演作品。
それ以来、いつか健さんと仕事がしたいと考えていたという。
「HERO」、「LOVERS」でハリウッド進出も果たして、今や名匠となった
イーモウに、ようやくその夢が実現した。

物語は父が息子との絆を取り戻していく話ですが、言葉だけでは
分かり合えない、本来の人間の絆があるんですね。
日本語と中国語、言葉が違うぶんだけ、お互いの真心が伝わっていく。
中国人とは上手く交流出来た剛一ですが、
息子とは再び、絆を取り戻すことが出来たのでしょうか?

僕が一番ジーンときた場面があります。
劇役者の息子のいる僻地へたどり着いた剛一を、村の人は歓迎の
意味を込めて、村の人全員で剛一を囲んでテーブルを並べて
食事をする。村人には大事な客人であるが、家族の一員でもあるのだ。
この場面を見ると、「三国志」や「水滸伝」などで見られる人情や
義に厚い中国人の真心が伝わってくる。

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剛一と日本語の上手ではない通訳者との兼ね合いも面白いし、
中国の雄大な自然をスクリーンで見ると、圧巻の一言。
日本では到底撮れないこの映像、見ものですよ。

また、「あの子を探して」でもそうでしたが、イーモウ監督は素人を
撮るのが上手いなあと、あらためて思いました。
(通訳者をはじめ、殆どが素人だったといいます)
最近は演技が上手い子役も多いので、かえってこの映画の
素人の演技は、高倉健いわく、「演技を超えたものがあった」と
いえるほど、素晴らしいの一言!
素直に感動が出来ました。

僕の母ももう60歳を過ぎていますが、健さんファンなので、
オススメしますが、10代あたりの人には、健さんはどのように
映るのでしょうかね。
「初恋のきた道」や「あの子を探して」が好きな人には、
気に入ってもらえるかな。

冒頭にも書きましたが、映画、音楽、絵画など芸術と
呼ばれるものは、言葉が通じなくても、その気持ちが伝わり、
それが国家間を超えて人間を結びつけるものなのに、
「SAYURI」を上映禁止にする中国当局のやり方は、
如何なものかと思います。
中国人が「ゲイシャ」を演じているのが、不快だとありましたが、
それは本来の「芸者」の役割を知らない事から、出てきてるので、
映画が意図するものとは、違った方向へ行っているのが、残念です。


最後に、シネマスポットからの抜粋ですが、
「単騎、千里を走る」について、

「千里走単騎」は、日本でも馴染み深い「三国志」に由来する、
中国の京劇の演目である。後の蜀帝・劉備の義弟・関羽が、
劉備の妻子と共に宿敵・曹操の手に落ちるが、劉備への義理と
誠を貫き通し、最後はただ独りで劉備の妻子を伴い曹操の下を
脱出し、劉備のもとへ帰還するという三国志の中でも最も感動的な
エピソードの一つである。今もなお関羽は、中国民衆の中でも
人気の高い人物で、商いの神様としてあがめられている地方もある


関西では南京街に「関羽像」がありますね。
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by fyamasan | 2006-01-24 04:41 | 映画 | Comments(2)
ロードムービーと呼ばれるものを見ていると、
旅を通じて自分探しをしている映画が多いように
思えます。
この映画も同じですが、自分自身を知るというよりも、
自分のルーツを知ろうとして旅に出る。
映画「愛より強い旅」

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フランスに住むザノ(ロマン・デュリス)は、
今の生活に何かしら違和感を感じていた。
彼女のナイマ(ルブナ・アザバル)と一緒に
未知なる故郷のナイジェリアを目指して
旅に出る。




ザノは両親がナイジェリアから亡命してきた、
いわゆる移民の子。
ナイマはジブシー出身だが、彼女もまた
アルジェリアからの移民の子。

二人はパリからアンダルシア、モロッコ。
そして、アルジェリアへと、お互いのルーツを
探るべく、旅に出ます。

この映画を一言で言えば、「インパクト」が強烈な映画でしょうか。
ストーリーはごく普通だし、ドラマ的に波乱万丈でも無い。
しかし、二人が旅する間に吸収する、その土地、その土地での
人々との出会いや音楽、これらがとてもインパクト大でした。

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ザノが好きな音楽はテクノやトランス。
旅の途中もいつもウォークマンで音楽を聞いている。
旅で知り合った人に、「宗教は?」と聞かれると
「音楽さ」と答えるあたりは、何とも心憎い。
スペインではフラメンコ、アフリカでは民族音楽と多種多様な
音楽に触れていく。

さて、無事に未知の故郷、アルジェリアに着いた二人。
果たして、この旅で探していた自分たちのルーツを探す
事は、出来たのでしょうか?

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監督のトニー・ガトリフもザノと同じくアルジェリアからの
移民の子。自分自身の姿をザノやナイマの姿に写します。

僕が一番印象に残ったのは、旅する前に、ザノが父から
貰い受けたヴァイオリンを壁の中に埋めるシーン。
「父が亡くなってからヴァイオリンを弾いていない」と語り、
父を亡くしたフランスへの決別の意味なのかと、僕は考えました。
あと、ザノとナイマの二人の関係も何か微妙な感じがしました。
付き合っているのに、お互いの事をよく知っておらず、特にナイマは
ジプシー出身なのですが、このあたりの描写がいまいちハッキリ
しませんでしたね。

僕自身は日本で生まれ日本で育ったので、日本以外にルーツは
ないわけで、彼らのような旅が出来ない分、彼らが羨ましくもある。

僕は特に二人がアンダルシアで聞くフラメンコに
かなり魅了されました。
早速、サントラを買い、聞きました。
70分近くあり、1曲目からあのアンダルシアで歌っていた曲だ。
これは久しぶりにお腹がいっぱいになる音楽。
体全体から溢れてくるような歌の持つエネルギーを感じます。
映画もいいですが、さらに音楽をオススメしたい映画であります。
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by fyamasan | 2006-01-23 02:03 | 映画 | Comments(4)
細木数子さんによれば、大殺界にあたる時期なのか。
何をしても上手くいかない時がある。
たて続きに嫌な事が起こり、まったく思い通りに進まない。
そんな時は、ついつい何もかも投げ出したくなるが、
そんな時だからこそ、勇気を持って、現実問題に立ち向かおう!
きっと笑顔になれる日が来る。
映画「スタンド・アップ」

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1990年初頭。アメリカはミネソタの
小さな炭鉱の町。
主人公、ジョージー・エイムズ
(シャーリーズ・セロン)は、暴力
夫から逃れて、二人の子供を
連れて故郷に戻ってきた。
だが、故郷では歓迎してくれる者も
少なく、実の父は嫌悪感いっぱいだ。
子供二人を養う為に、彼女は
最近女性を採用し始めた鉱山で
働くことになった。





しかし、これが彼女にとってさらなる災難が待ち受けて
いるとは、この時、知るよしもなかった。

アメリカでセクシャル・ハラスメントが認められるきっかけと
なった裁判を起こした、女性主人公の話。
今では「セクハラ」とかなり軽くに思えがちなこの言葉ですが、
世間で認められるには、こんな経緯があったのだと、改めて
考えされられました。

男性が、女性労働者を辞めさせようと、露骨な性的嫌がらせを
する。これの描写がひどい。ここまでするのか?同じ男として
見ていて恥ずかしく、炭鉱や男の仕事と見られる仕事は、誇り
高い男がするものだという印象があるが、これは幻想に
違いないと思い知らされる。
よく、「女の腐った」とか表現がありますが、僕的には、
それは間違いで腐っているのは男の方で、「男の腐った」
という表現が正しいと、この映画を見てつくづく確信しました。

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この映画を見て、僕の前からの疑問に納得がいきました。
(ちょっとネタばれも入ってます)
それは何かというと、「この胸いっぱいの愛を」をご覧になった
方は分かると思いますが、レイプされた女性が子供を産むのですが、
なぜ、そんな事をした男の子供を産むのか?
その事にかなり疑問を持っていました。
子供をおろす事はとても罪深いですが、日本では法律などで
禁じられていません。それなのに、なぜ?

アメリカでは禁じられており、裏で済ませたり、産んでから施設に
預けたりと、方法はありますが、この「スタンド・アップ」では、
ジョージーは産んで、育てる方を選びます。
何故か?彼女にしてもそんな男の子供は欲しくない、しかし、
お腹はどんどん大きくなってくる。
そして、お腹の中で動く赤ちゃんを感じた時、彼女は感動し
「この子は私の子だ、誰の子でもない、私の子だ」と。
この描き方を見て、そうなのか、だから子供を産むんだなと、
僕なりの納得が出来ました。

彼女はその子供にも精一杯の愛情を注ぎ、育てています。
逆に子供の方が、奔放な母にかなり不満があるのですが。

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息子とは喧嘩が絶えない、
父とも不仲。職場では、
耐え難いほどの嫌がらせ。
本当に、「人生の大殺界」に
いるジョージー。




くじけそうな彼女の必死の頑張りに、見ている者も精一杯の応援をして
いるうちに、逆に彼女から物凄いパワーを貰っていることに気づく。

「モンスター」のような体重を増やして特殊メイクもしていない、
シャーリーズ・セロンの体当りの演技は、二度目のオスカーも
期待出来ます。
実際はこんな綺麗な女性なんですよね。


「七転び、八起き」
先人たちは教えてくれる。

さあ、皆さんも(僕も含めて)、困難にも腐らずに、
ジョージーのように、立ち上がって行こうではありませんか!
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by fyamasan | 2006-01-22 03:07 | 映画 | Comments(2)