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saw3~ジグゾウの死生観とは?
待ちに待った、待望の「saw3」を見てきました。
前作「saw2」のラスト、
ジグゾウはどうなったのか?
エリック刑事は?
そして、アマンダは?
すべての謎が今、明かされる!


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女性刑事ケリーはある殺人現場に足を運んだ。
爆破された人間の死体、飛び散る人間の肉の破片。
ジグゾウを追って行方不明中のエリック刑事
ではないかと考えたが、彼ではなかったし、
明らかに手口がジグゾウと違っていた。
そんなケリーだが、彼女もまたジグゾウ?の
罠にはまる。

今回も物語は2つの話が展開していく。
1つは、衰弱状態の続くジグゾウを何とか助けようと、
アマンダは女性外科医を拉致し、彼女に
脳手術を施さす。
このジグゾウ、アマンダ、外科医の3人の
関係が非常に緊迫感があり、面白い。

2つは3年前に息子を交通事故で失い、
家族をも失いつつある男ジェフが
ジグゾウが仕掛けたゲームに挑んでいくもの。

やがてこの2つの物語が、実はと書きたい
ところですが、この辺で。
さらに詳しくは
こちらへ

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緊迫感、痛々しさが倍増し、シリーズ最高級と
言いたい所ですが、シリーズものの宿命かな、
やはり「1」以上の衝撃はない。

ただ、人間心理をさらに深く抉り出します。
ジグゾウとアマンダの死生観、人生観の違いが
浮き彫りになりますし、ジグゾウの生に対する
執着心、自身を通じて行う「復讐」という名の
ゲームの怖さがズシリと響きます。

「saw」の人を惹きつけるものは何でしょうか?
痛々しいぐらいのエグイ描写もありますが、
それを吹き飛ばすストーリー展開。
見ている者の予想を裏切ってしまうところ。
次はどうなるのか?
人間心理をうまくついた展開に、興奮し、
なるほどそう来るのかと。
見ていて痛快だし、このあたりがホラー映画
ファン以外にも支持されたのだと思います。
「1」「2」と続き、ファンはさらにもっとを期待します。
この期待が大きいのが「saw」シリーズですが、
今回は「2」以上に賛否両論ではないでしょうか?

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この「3」を見る前に、もう一度「1」と「2」を
おさらいしておいて下さい。
そうすると「3」がかなり楽しめると思います。
「1」のあのシーンが、「ああ、こういうことだったのか」
「2」のあのシーンが、「へえー、そうだったのか」と、
「3」では前作のフラッシュバックが頻繁に起こります。

そして、少しネタバレになりますが、
「4」に続きます(断言!)
また来年のこの時期に「saw4」ネタで
盛り上がるはずです。
このラストからどう展開していくのか、
これも楽しみにして「3」を見て下さい。

人間は何かを学んで変われるもの
なのだろうか?そして、「生」を実感して
生きているのだろうか?

「saw」が突きつけるものに、皆さんはどう
考えるのでしょうか?
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by fyamasan | 2006-11-29 02:46 | ホラー映画 | Comments(2)
リタの息子~大阪ヨーロッパ映画祭
今年で13回目を迎える大阪ヨーロッパ映画祭に
行ってきました。
毎年行こう、行こうと思いつつも行けずじまいで、
ようやく今年、bobbyshiroさんからのご好意も
あり、足を運びました。
とりあえず、3本見ましたが、
最初はベルギー映画から。
映画「リタの息子」

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リタ(エルス・ドッターマンス)は美容院を経営し、
夫、アンドレはトラック運転手。
ひとり息子のデニス・26歳(マッティアス・
スクーナールツ)は知的障害者で、少女を
暴行した罪で刑務所に入っている。

物語は、デニスが仮釈放されるという手紙を
受け取ったリタが喜んで、夫に知らせにいく
ところから始まる。
リタが喜んでいるのに対して、夫は厄介者が
帰ってくるのかという表情だし、妹が暴行された
シングルマザーのバーバラは、近所の人も
巻き込んで、デニスを刑務所へ返すように
仕向けるなど、周囲の反応は冷たい。

それでも、精一杯の愛情でデニスを愛する
リタであったが、またしてもデニスが
暴行事件を起こしてしまう。
また刑務所へ連れていかれるデニス。
そんな時、ひとりの弁護士が助け舟をだしてくれた。

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ますます低年齢者を対象とする性犯罪が
多くなりつつある現在。
しかし、犯すものが知的障害者であったなら、
本当に法律で裁けるのだろうか?
知的障害者を持つ家庭が抱える問題、
一見重いだけの映画になりつつあるのを、
見応えたっぷりにしているのは、これを
「母の愛の物語」として描いているからです。

映画の後、主演のエルス・ドッターマンスが
来場され、観客から質問を受け、それに彼女が
答えるという時間がありました。
その中の質問で、「なぜ、リタは終始デニスに
愛情を注ぎ、見守る事が出来たのか?」と
いうのがありました。
それに対して、エルスさんは
「because she is a mother」と的確に
答えてくれました。
本当にこの言葉通りに、エルスさんはリタを
等身大で演じています。


息子を厄介者扱いしている父。
周囲も関わりたくないと思っている。
それだからこそ、自分の息子だからこそ、
問題を抱えているからこそ、
母として息子を守りたい、そう思う気持ちが、
周囲を動かしていきます。
夫もデニスの姿、リタの姿を見て、夫として
父としてやらなければならないことがあると
気づき、デニスを助ける為にリタと協力していきます。
デニスを嫌悪してたバーバラも偏見で
デニスを見ていた事に気づき、リタ夫妻、
弁護士らと一緒に行動するようになります。

犯罪を犯したのだから、刑務所へ行くのが
当たり前なのか?
それとも施設に入れてそこで終生
過ごした方がいいのか?

なかなか答えの出ないですし、これが一番
良いというのもないと思います。
願わくば、コミュニティの中でデニスも
生活出来るような社会が望ましいのですが、
これもまた難しいですね。

時にジョークをいれ和ませつつも、
この家族が抱える、社会が抱える
問題をストレートに観客に訴える「リタの息子」
まだ関西では劇場公開は決まってませんが、
見る機会があれば
ぜひ、見て色々と考えて貰いたいと思います。

こちらが↓ 上映後、サイン会でエルスさん
と2ショットの山さんです。
画像が暗くて見にくいですが。

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by fyamasan | 2006-11-27 03:08 | ヨーロッパ映画 | Comments(0)
マーダーボール~NO PAIN , NO GAIN !
予告編を見た時から気になってました。
ごっついカスタマイズされた車いすに乗り、
ボールを追いかけ、ボールを持つ選手に
全身でぶつかる。
こんな競技があったんだ。
ウィルチェアーラグビー(車椅子ラグビー)の
熱き男たちの生き様を描く、アクション・
ドキュメンタリー。
映画「マーダー・ボール」

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漫画「リアル」で、車椅子の
バスケがあるのは知っていましたが、
ラグビーまであるとは。
この競技、全身でぶつかり吹き飛ばされる
こともしばしば、まるで格闘技をみているような
迫力があります。
それゆえ、ついた名前が「マーダーボール」。
マーダーは「殺人」を意味するので、現在は
この名前は避けられてます。

ルールは非常に簡単。
ボールを持った選手がゴール目指して進むだけ。
それを何とか防ごうと相手チームの選手が
思いっきりぶつかってきます。
それを何とかかわして、ゴールを狙います。

このウィルチェアーラグビーですが、世界選手権が
あり、アメリカが10年連続で優勝しており、
そのアメリカを破ったのが、カナダでした。
映画はこのアメリカとカナダの戦いを中心に、
選手、家族の姿を追っていきます。

僕が正直驚いたのが、選手の明るさ、
前向きな行動力。
ここまでくるのに、苦労は計り知れないくらい
あったのだろうけど、それを全く見せない。
「俺は健常者と何らかわりはないぜ!」と
チーム・アメリカのキャプテンの
マーク・ズバンは力強くいいます。

彼は友人の車にのっていた時に事故に合い、
四肢麻痺障害となりました。
今ではチームを引っ張るマーク。
彼の障害の原因を作った運転手の友人とも、
今でも付き合い、彼のマネージャー的な
存在となっています。
この微妙な関係も映画ではインタビューで
色々つっこんだ話が聞けます。

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色々な選手がおり、個性がきついです。
なかでもすごいのが、チーム・カナダの監督の
ジョー・ソアーズ。
元々はアメリカ代表選手でしたが、年齢を理由に
代表から落とされると、
よほど腹がたったのか、ライバルチームの
カナダの監督になり、打倒アメリカに選手以上に、
熱意を燃やす男であります。
なんて単純な人なんだと思いますが、
息子への想い、ラグビー以外でも
テニス、バスケでも才能を発揮する
すごい人なんですよね。

迫力ある試合のぶつかり合いと試合展開にハラハラ。
オフな時の素顔の選手たちに、心がジーンと来る。

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マーク・ズバンをはじめ出てくる選手は、
障害を持っているという負い目はなく、
ただの男として見てもらいたい、そして、
男として生きて死にたいと願う熱い男ばかり。

最近、少し疲れ気味な人や、元気が欲しいと
思う人、ぜひともこの映画を見て、彼らの
エネルギーを貰ってください。
まだまだ僕らには出来ることがあるはずです。
自分で限界の壁を作ってはダメだと。

NO PAIN , NO GAIN !
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by fyamasan | 2006-11-24 02:35 | ドキュメンタリー | Comments(0)
手紙~言葉にならない思い
この秋の号泣映画、
「地下鉄(メトロ)に乗って」
に続いて、東野圭吾原作、山田孝之主演の
「手紙」を見てきました。

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兄、剛史(玉山鉄二)、弟、直貴(山田孝之)は
親に先立たれ二人で暮らしてきた。
お互いを思いやる兄弟だったが、ある事件を
境に二人の環境は大きく変わってしまった。
剛志が直貴の大学費用の為に、強盗に入り、
殺人まで犯してしまう。
剛志は捕まり刑務所へ。
直貴は大学進学を諦め、工事現場で
働くようになる。
殺人者の弟として、何をやるにしても
白い目で見られる直貴は、人と関わりを
避け、誰とも親しくなろうとしなかった。
ただ、中学時代の友人、祐輔とお笑い
コンビを組む事の夢が未だに忘れられず、
二人で仕事の合間にあい、ネタの練習
をしている時は何もかも忘れられた。

刑務所からは毎月のように、兄から近況を
知らせる手紙が来る。
しばらくは返事を書いていた直貴だったが、
その返事も書かなくなってしまっていた。
やがて、若手芸人として、TVにも出だし、
セレブな彼女も出来た。
ようやく幸せが来ると思う直貴の前に、
剛志の存在が重くのしかかる。
そんな直貴の気持ちを知らない
兄の手紙が今日も届く。


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原作はミュージシャンを夢見る直貴ですが、
映画ではお笑い芸人。
このお笑い芸人にしたことで、重くなりがちな
映画に程よい笑いを与えてくれます。

何より、ラストのシーンが、原作よりも
素晴らしくなっていると僕は感じました。
兄と弟の絆の再確認、そして、小田和正の
「言葉にできない」には、もう号泣でした。

今までは犯罪の被害者を描いたものが
多かったように思えます。
この映画では加害者の身内を描くことで、
罪深さ、人の絆の深さ、血の繋がりの大切さを、
最近のいじめで自殺、親が子を虐待、
子が親を殺すといった、命の重みを
感じられない事件へのひとつの
メッセージとして、伝えているのではないでしょうか?

兄が殺人を犯した為に、常に差別される弟。
就職した電気会社の社長に直貴が言われます。

「君は今まで不当な扱いを受けてきたのでは
ないか?だが、その差別は妥当で当然
受けなければならないものなんだよ。
君や身内が苦しむこと、そこまでも考えて、
君の兄の罪なんだよ」
「だけど、差別から逃げては行けない、
ここで君は生きていくんだ。
一本ずつ、社会へ糸をかけていくんだよ」

原作で泣いた場面と同じ場面で
また泣いてしまった。
やるせない、なんともならないこの現状を
見ていると、もどかしさ、悔しさ、
色々なものが混じった涙がとまらなくなりました。

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ハイヒールのモモコさんが言ってたことで、
この映画を見て思い出しました。
「子供を産む時は、この子が被害者になるか、
加害者になるかもしれん。
そういう覚悟をして、生まなあかんねん」

子供に限らず、誰もが加害者、被害者に
なるかも知れません。
その時、自分の周りにどんな人がいて、
どう繋がっているのか。
その人たちをどれだけ、悲しませ傷つけてしまうのか、
自分だけの問題ではなく、自分に関わる
全ての人の問題なんだと、理性が効かなくなる前に、
考えることが出来れば、少しでも最近の
事件は減るのではと考えましたが。

中学、高校生の10代に特に見てもらいたいですね
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by fyamasan | 2006-11-22 03:57 | 邦画 | Comments(4)
もうひとつの「RENT」~ジョナサン・ラーソン物語
現在東京ではミュージカルの「RENT」が
上演中ですが、いよいよ大阪にも12月1日、
2日と上演があります。
2日には行きますので、今から楽しみです。

GW公開だった
映画「RENT」
もすでにDVD発売となり、
映画に感動した人、見逃したので
という方はDVDで見られたと思い
ますが、まだ買っていない、未見の
方には、
「RENT~デラックス・コレクターズ・
エディション」を
購入して貰いたいです。
それにはある理由があります。
特典ディスクに、「RENT」の産みの親の
ジョナサン・ラーソンの人生を追った
ドキュメンタリーが付いているからです。
アメリカ版DVDでは特典で付いていたと
聞いていたので、日本版も付くかなあと
期待していましたが、付いてて良かったです。

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幼少の頃より両親や周りの影響により、
音楽や演技に興味があったジョナサン・
ラーソンは、大学も奨学金で演技科に
入れるほど、才能が溢れていた。
卒業後、オーディションを受ける権利を
持てたジョナサンはすぐさまNYへと行きます。

そして、いつしか舞台で演じる役者よりも、
舞台を彩る音楽を作ることこそ、
僕の夢なんだと気づき、音楽作家としての
夢を追いかけていきます。
しかし、コネも何もない若者がそう間単に
成功するほど世の中は甘くない。
バーテンの仕事をしつつ、ミュージカルの
作曲を続ける。
しかし、中々自分の実力は認めて貰えない。
友達や家族、恋人に支えられ、ジョナサンは
約10年近く不遇の時代を過ごす。
やがて、「チック、チック、ブーン」が認められ、
ついに「RENT」の舞台化が決まる。

全身全霊を打ち込んだ仕事に、知らず知らずの
内に彼は体を壊していく。
プロデューサーやマネージャー、関係者との
葛藤がありながらも、ようやく舞台の
初演の日が決まった。
ジョナサンの時代が来ると、誰もが信じていた。
全てはこれからだと思った時、「RENT」の
初演の朝、彼はひとりこの世を去った。
まるで、「RENT」を作る為だけに、
生まれてきたように。

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特典ディスクには、ジョナサン・ラーソンの
両親から姉、友人、「RENT」のスタッフ、
ジョナサンに関わった多くの人のインタビューが
収められており、その話を聞いていると
自然に涙が出てきてしまった。

もし彼が生きていたなら、どんなミュージカルが
見れたのだろうか?
そして、どんな素晴らしい音楽が聞けたのだろうか?
それ思うと、残念でならない。
しかし、命をかけたミュージカル=音楽だからこそ、
何年経っても人を感動させてくれるでしょうね!

舞台の最後にはいつもジョナサン・ラーソンの
映像が流れるとのこと。
ますます大阪の舞台が楽しみになりました。

あんまり「RENT」は知らないけど、これから
舞台やDVDを見るという方は、是非とも
特典ディスクで、ジョナサン・ラーソンの熱い
生き様に触れて頂きたい。
そうすれば、「RENT」がさらに面白く、楽しく、
感動できると思うのです。

Not day, but TODAY !!!

未来も過去も無い、あるのは、今この時だけ!
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by fyamasan | 2006-11-21 03:32 | 映画 | Comments(2)
トンマッコルへようこそ~現代のユートピア
昨年の韓国で、ハリウッド映画などを抑えて、
堂々の興行収入1位に輝いたのが、
この映画「トンマッコルへようこそ」
公開初日で20万人。
1週間で200万人。
そして、最終的には800万2千人となり、
これは韓国人の6人に1人が見たという
計算になります。
完成試写会にも、一般試写会のチケットが
あったのですが、いけずじまいで、
自腹で見て参りました。

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1950年の朝鮮半島が舞台。
朝鮮戦争が始まり、南の暫定政権(韓国)と
アメリカ軍の攻撃が北の暫定政権を
脅かしつつあった頃。

半島の江原道の山の奥深くに、「トンマッコル」
という名の村があった。
「子供のように純粋な」という意味を持つこの村。
村人は戦争をしていることも知らず、猪が田畑を
荒らすことが、頭を悩ます事であり、
村人たちはのんびりと穏やかに過ごしていた。

だが、こんな穏やかな村にも戦争を感じさせる
お客さんがくる。
連合軍のアメリカ人パイロット、スミスは
偵察任務中に墜落し、北の人民軍の3人、
そして南の兵士二人と、計6人のお客が揃う。
北と南の兵士達は、いつ殺されるか、いつ殺そうか、
切羽詰った状況だが、村人はそんな彼らに
お構いなく普段通りの生活をしている。
ある日、村人を悩ます猪を兵士達の協力で
捕まえる事が出来た。
これを機に、兵士達はつまらない争いは止めて、
共にこの村に協力するようになった。
アメリカ人のスミスも加わり、兵士達は戦争で
傷ついた心を、この村で癒され、平和な日常を
過ごせるようになった。

しかし、そんな平和な時間はまたしても戦争に
よってなくなってしまう。
スミスが墜落したのは、ここに北の軍事拠点が
あるからだと、アメリカ軍はトンマッコル周辺に
大規模な攻撃を加えようと計画していた。

6人の兵士は、村を守る為、ある計画を
実行するために村を出る。
もう戻る事は出来ないと分かってはいたのだが。

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「トンマッコルへようこそ」はもともと舞台がオリジナル。
舞台では出来ない、映画ならではの映像もあります。

猪を捕まえるシーンではストップモーションを使い、
コミカルな感じになっており、食料小屋を間違って
爆破してしまった時、とうもろこしが破裂し、大量の
ポップコーンが空から舞い降りるシーンは、なんとも
ファンタジーな、この映画の持つテーマが見えてくる。

そもそも戦争をしていることも知らない、
笑顔を絶やさない、見知らぬ人でも
平気で迎える、こんな村があるわけはない。
しかし、こんな村があるのなら、どんなに
素晴らしいだろうと、理想郷を思い
起こさせてくれます。
でも、この村でも外の世界が見たいと言って、
帰らない父親もいるので、誰もがすべて丸く
幸せで暮らしているわけでもない。
このあたりの描写もなかなかいいですね。

ヒロインの体は大人だが、心は無邪気な子供の
ヨイル(カン・ヘジョン)の存在がトンマッコルの存在、
そのものであると感じてしまう。
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6人の兵士が軍服を脱いで村人と同じ格好に
なった時、ようやく気持ちが一つになれたんだと、
なんとも見ていて嬉しくなった。
同じ民族が、違う思想で殺しあう、そんな馬鹿げた
ことが繰り広げられる。
これは地域を変えれば、今でも世界で起こって
いる訳ですが、トンマッコルのようなオアシスの
ような場所があれば、少しは救われる
のではないかと考えます。

音楽は日本の久石譲が、一度聞いたら
忘れられないテーマ曲を作っています。
韓国人ならず、日本人のこころも癒してくれる
映画ではないでしょうか?
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by fyamasan | 2006-11-20 16:02 | 韓国映画 | Comments(0)
ブラック・レイン~松田優作17回忌
17年前といえば、僕がまだ初々しい
高校生だった頃かな?
友達3人と、映画「ブラック・レイン」を
見に行きました。
大阪は梅田の今はナビオのシネコン
のスクリーン2に変わりましたが、
旧梅田スカラ座。
大阪をリドニー・スコット監督がどう描くのか、
興味深々でしたが、松田優作の
存在感に圧倒されたのを
今でも覚えています。

松田優作の17回忌に合わしてか、
映画「ブラック・レイン」のDVDで、
「デジタル・リマスター版
ジャパン・スペシャル・
コレクターズ・エディション 」が
発売されました。

監督 リドニー・スコット
撮影監督は「スピード」のヤン・デ・ボン

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NYの凄腕刑事ニック(マイケル・ダグラス)
が、NYで捕まえた日本のヤクザ・佐藤
(松田優作)を大阪へ連れ渡しに来ますが、
空港でまんまと偽警官のヤクザ
(内田裕也、ガッツ石松ら)に、
佐藤を引き渡してしまう。
一緒に来た同僚のチャーリー
(アンディ・ガルシア)と大阪府警の
松本刑事(高倉健)の強力を得て、
佐藤を探していくのですが、
そこには、日本のルールがあり、
カルチャーギャップを感じる訳です。
NYとは違い、戸惑い苛立つニック。
彼の傍でサポートするのが、松本。
いつしか二人には友情が芽生えますが、
佐藤を捕まえないことには、意地でも
NYには帰れないニックは、佐藤を
捕まえる為に、同じヤクザを利用しようとするが。

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この最新DVDの売りは、映像特典で、
特に注目したいのが、松田優作の
オーディション風景が見れること。
わずか1分ほどの映像ですが、
リハーサルのような感じでM・ダグラスに
絡む優作が見れるので、これは必見です。
目ん玉がギョロッとなりすごむシーンです。

優作以外にも有名俳優がオーディションを
受けたと聞くので、誰が受けたのか、
かなり気になりますね。

内田裕也に始まり、小野みゆき、
島木譲二など、出演者が映画の
貴重なエピソードを語ります。
本来ならばここで松田優作が初の
ハリウッド映画の感想を語る場面が
あるはずなんですがね。残念です。
内田裕也が語る優作のエピソードが
なんともジーンときます。

また、今や個性派俳優として
ひっぱりだこの国村準さん。
彼もこの映画から本格的に映画に
出だしたということなので、
どんな演技を見せてくれるのかも興味深いところ。


色々な隠し味を持つ、「ブラック・レイン」
未見の方も、一度お試し下さい!
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by fyamasan | 2006-11-19 04:07 | 映画 | Comments(0)
父親たちの星条旗~虚像の英雄たち
今年もあとも少しで終わりですが、戦後から
61年となっています。
戦争体験者も80歳を越え、亡くなられる方も
数多くいると思われます。
太平洋戦争とは何だったのか?
日本人ですら、硫黄島での戦闘のことを
よく知っている人も少なくなっているのでは
ないでしょうか?
日米双方の視点から“硫黄島の戦い”を
描いた映画の第1弾、
「父親たちの星条旗」を見て来ました。
監督 クリント・イーストウッド

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時代は太平洋戦争の真っ只中。
アメリカ軍の攻勢に日本軍はジリジリと
後ずさりをし始めていた。
日本、アメリカ、両方にとって攻撃の
拠点となる島=硫黄島。
この硫黄島を巡り、日米で壮絶な戦闘が
繰り広げられた。
何としても死守したい日本の意地と、
この拠点を奪いたいアメリカ軍の
攻防は約35日あまり続いた。

この硫黄島の戦いは拠点を奪うかの
意味でも重要だったが、もうひとつ
アメリカにとって忘れられない戦いでもあった。
それはこの硫黄島の山頂に星条旗を掲
げる写真が、アメリカ人の戦意高揚に
役立っていたという史実があった。

映画は、この硫黄島の激戦を、アメリカ人
兵士から見た形で進んでいく。
日本人は穴や隠れた所から攻撃してくる
正体の見えない、顔のわからない敵として
描かれている(このあたりの描写は第2部
「硫黄島からの手紙」でじっくり描かれると
思います)

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「プライベートライアン」を思い出させるような
リアルな戦闘シーンに、思わず目を
そむけたくなる。
圧倒的有利なはずのアメリカ軍がどんどん
日本軍にやられていく。
制作費が90億円相当というから、このような
戦闘シーンが大半だったのでは?と感じます。

では、このような戦闘シーンを撮る為に
イーストウッドは映画を作ったのでしょうか?
実は硫黄島の写真には、もうひとつ話が
隠されてます。
新聞に載った写真は実は旗を変えた後、
もう一度揚げたもので、最初に、本当の意味で
占領して揚げた旗ではないのです。
しかし、この写真が採用され、これが
戦意高揚に使われるとは。

硫黄島の英雄として、写真に載った3人が
硫黄島から本土に帰ってきます。
国債を買うように、国民にアピールしてくれと
政府のお偉方に頼まれた3人は、疑問を持ち、
嫌気がさしながらも茶番であることを承知で、
戦意高揚ツアーに出かけます。
このあたりの描写も、何という浅ましさという
のでしょうか、国債を買わす為には
ここまでしていくのか?と、見ていて気分は
悪いですが、興味深いです。
しかし、当時のアメリカもこんな状況だったのかと、
歴史の知られざる一面を知り、勉強になりました。
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さて、戦意高揚に使われ、硫黄島で戦って
死んでいった戦友たちに後ろめたさを感じつつ、
「硫黄島の英雄」として、祭り上げられた
彼らにはどんな戦後が待っていたのか?
このあたりの描写も現実を見せつけられて、
胸が痛いです。

昨日の天声人語で最近の言葉からで、
イーストウッドが紹介されていました。
「ずっと前から、そして今も、人々は政治家
の為に殺されている」
この言葉を伝えたくて、イーストウッドは
映画を作ったのではないかと、僕は考えました。

アメリカはこの時の過ちをまたイラク戦争で
繰り返していますし、日本も自衛隊派遣や
アメリカ支援で協力しています。

同じ過ちをどうして繰り返していくのだろうか?
おそらく人間には永遠に考えざるテーマだと思いますが、
そんなことを考えた映画でした。
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by fyamasan | 2006-11-16 02:43 | 映画 | Comments(2)
明日へのチケット~一枚のチケットが語るもの
映画、音楽、スポーツなど、鑑賞、または
観戦するには、チケットが入ります。
特に手に入れるのが難しいチケットを手に入れた時は
もの凄く嬉しいものです。
また乗車券としてのチケットにも、人それぞれに
色々な思い出があると思います。
一枚のチケットが、その人の人生を変えていく、
そう言うと少し言い過ぎでしょうか?
ほろ苦くもあり、クスッと笑えたり、
人生の酸いも甘いも一枚のチケットが
体験させてくれます。
巨匠3監督による、至極のコラボレーション。
映画「明日へのチケット」

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インスブルック駅からローマへ向かう1本の電車。
そこに乗り合わせた乗客の人間模様。

1枚目のチケット・監督 エルマンノ・オルミ

満員の為に食堂車に座った初老の教授。
ふと考えると、現地で世話になった女性秘書に
自分が密かに恋してることにきづく、
彼女が用意してくれた乗車券(チケット)を見て。

年甲斐もなくと、打ち消したくなるのだが、
忘れようと思うほど、彼女の顔が思い浮かぶ。
しかし彼のそんな気持ちを吹き飛ばすことが起きる。
前に座った将校が、席に座れず通路で座り込む
アルバニア移民の赤ちゃんのミルクを
蹴散らしてしまう。
泣き喚く赤ちゃん。余計に機嫌が悪くなる将校。
そんな中、教授はある行動に出たのだが。
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2枚目のチケット・監督 アッバス・キアロスタミ

兵役奉仕として、将校の未亡人の世話をする為に
帯同する青年。
2等車のチケットなのに、強引に1等車に
乗り込みなど、自分勝手に他人をおかまいなしに
物事を進める未亡人。
嫌々ながらも言われる事に従っていたが、
あまりの傲慢ぶりに切れて
しまい、彼は未亡人の前から姿を消す。
車中でたまたま会った故郷の少女達との
会話が彼の頭から離れない。

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3枚目のチケット・監督 ケン・ローチ

ローマで行われるサッカーの試合。
大好きなセルティックを応援するために
スコットランドからきた3人の若者。
文句を言い合いながらも楽しく旅を楽しむ3人だったが、
一人のチケットが無くなっていることから、大騒ぎになる。
サッカーのチケットを自慢げに見せた、
たまたま知り合ったアルバニア移民の男の子
(ベッカムのユニホームを着ている)
が怪しいとにらんだ3人は移民の家族がいる
席まで行き、彼らのチケットを見せてもらうのだが。

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全3話のオムニバス形式。
3話が繋がっているということはないのですが、
画面をよく見ているとニアミスしているシーンも
ありますので、少し気をつけながら見ると
楽しみも増えますよ。

3話通して僕が感じたことは、
これはヨーロッパの今を描いた映画
なのだということ。
アルバニア難民が出てくるように、今や難民問題は
ヨーロッパには避けて通れない問題なんでしょうね。
今年のW杯で話題を集めたジダンの頭突き事件や、
以前紹介した
「13歳の夏に僕は生まれた」
でも、ヨーロッパ近隣の発展途上国からの移民、難民問題が描かれてました。

セルティックファンの一人がいう、
「難民問題は僕らの手の届かないものなんだ。
スーパーの店員になにが出来るというのか!」
この言葉に表せるように、これが一般人の
本音ではないでしょうか?
しかし、このファンの一人は難民問題に自分が
出来る事をしていくのです。
それはどんなものなのかは、映画を見てのお楽しみですね。

「人生という名の、ちょっと苦めのコーヒーを飲んだ後、
いろいろあるがやはり生きていくことは
素晴らしいもの」だと、映画を見終わった後、
感じてしまったやまさんですが、
皆さんの心にはどのように映るでしょうか?

この秋、オススメの一本です!
お見逃し無く!
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by fyamasan | 2006-11-14 23:37 | ヨーロッパ映画 | Comments(6)
王の男~イ・ジュンギ、美しすぎます
日本では12月9日公開で、お正月映画の中でも
かなり前評判の高い映画であります。
一足早く試写会で見てきました。

映画「王の男」

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16世紀初頭の朝鮮半島。
燕山君(ヨンサングン)が王として支配する時代。
田舎で芸人として暮らすチャンセン(カム・ウソン)と
コンギル(イ・ジュンギ)は、先の見えない生活に
嫌気がさし、飢え死にする前に、
一旗揚げてみようと都(漢陽)に出てきた。

燕山君は暴君として名が知られ、愛妾ノクス
(カン・ソンヨン)を相手に毎日享楽な
生活を繰り返していた。
そんな二人を皮肉った芝居を演じた
チャンセンとコンギルは一躍都で時の人となるが、
王を侮辱したということで、捕まってしまう。

「王が笑ったら侮辱したことにはならないだろう」
というチャンセンの提案が受け入れられて、
王や愛妾、大臣らが見る前で、チャンセンと
コンギルは芝居を始める。
果たして結果は如何に?
笑わなければ、即座に死刑という二人だが。

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なんとも豪華な絵巻物を見たような
感想を持ちました。
威厳があり、格調高いといいますか。

おそらく映画を見た人の殆どが思うはず、
コンギルを演じたイ・ジュンギのその美しさ。
なんでこんなに色気があるのか?
試写会のおばちゃん達からも絶賛された美しさ。
映画館で確認してください。

芸を売っても、魂は売らないチャンセンの
見事な芸人魂ぶりに拍手。
チャンセンとコンギルは熱い友情で結ばれて
ますが、僕てきには兄と妹のような関係
のように思えました。
美貌なコンギルを狙って好色家が体を求めます。
生きていく為にはしかたがないとコンギルは
諦めているのですが、チャンセンはコンギルに
そんな事をさせるのは我慢出来ないのです。
大切な妹守る兄のような心境ではないでしょうか?
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そして、映画では暴君としてしられた
燕山君を一人の悲しい宿命を背負った
人物として描いているのも斬新なところ。
ある出来事があるまで、彼は善政を
ひいていたそうです。
そのある出来事も明らかになりますので、
こちらにも注目して貰いたいですね。

演じるチョン・ジニョンも、暴君として
恐れられる顔と子供のように
無邪気に笑う二つの顔を見事に演じています。

燕山君と愛妾の関係や燕山君の父と
皇太后の関係など、芝居や京劇にしてしまう、
この精神は凄いですね。
テンポも良く、笑いあり、皮肉もある。
一方、人間の心の奥まで覗き込むような
深い人間描写。

国は違いますが、日本にもこのような話はたくさん
ありますので、10代、20代向けのラブストーリーも
良いですが、このような邦画を見てみたいと思いました。

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こちらが↑映画で指人形劇で使われた
ものですが、ネットで売ってました。
欲しいですが、少し高いなあ。
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by fyamasan | 2006-11-12 23:31 | 韓国映画 | Comments(2)
  

メジャー監督、デビューを目指して!
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映画、格闘技(プロレス)
阪神タイガース
音楽(ロック、ジャズ、
R&Bなど)

映画を通して世界と
コミュニケーション
出来る会社

Osaka-cinema-
Communication
設立が、目標

そして、
「人々の心を開く映画を
作りたい」

座右の銘

「たかがピンチじゃないか!」


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