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ホテル・ルワンダ~今年の超必見の映画

この映画を見ている途中、涙が溢れ出て
どうしようもなかった。
それは、同じ人間への絶望感でもあり、
期待感でもあった。

人間の醜さ、嫌らしさ、どこまで人間は
馬鹿げた行為をとり続けるのか?
それと対照的に、危険を冒しつつ、
他人の命を懸命に守る人々。
子供達の笑顔と歌声に、厳しいが
明日への希望が見えた。
映画「ホテル・ルワンダ」

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1994年というと、もう10年以上も
前のことであり、映画の舞台となった
アフリカ・ルワンダから遠く離れた
日本では、すでに忘れ去られた事の
ようになっています。

ルワンダの首都、キガリ。
二つの部族(フツ族とツチ族)がいるこの
国では、歴史的背景もあり、
一種即発の状態を迎えていた。
ベルギー系の高級ホテル、ミル・コリンで
働くポール(ドン・チードル)は、
支配人であり、オーナーや従業員からの
信頼も厚く、軍の将軍や
裏家業の商売人など、いろいろな人と
繋がりがある顔の広い男だった。

彼を悩ますのは、最近のルワンダの
政治事情。
現在はフツ族の優勢であり、
ツチ族が押され気味。
何かあれば、「ゴキブリ(ツチ族)を殺せ!」と
いうFM放送が流れ、街はピリピリしている。
ポールはフツ族なのだが、妻はツチ族。
もし何かあれば、ただ事では済まされない。
そして、フツ族の大統領がツチ族に殺
されるという事態が発生。
首都は大混乱となり、フツ族による、
ツチ族への大虐殺が始まった。
(3ヶ月で100万人が殺されました)

ホテル・ルワンダ~今年の超必見の映画_c0033213_6301795.jpg

この映画はただルワンダの悲劇を
描いただけでなく、
人間ポールの成長をも描いています。
最初はただ、自分の家族を守る事
に固執していただけでしたが、
最終的には1200人もの命を助ける行動を
取ります。
(それゆえ、彼は「ルワンダのシンドラー」と
呼ばれるのです)
悩み苦しみながら、一歩づつ進む
彼の姿には、本当に心動かされました。

映画的にもストーリー展開もしっかり
しており、ただの事実を
見せるだけのものではありません。
ジャン・レノ、ホアキン・フェニックス、
ニック・ノルティなど、
この映画に賛同した(と思いたい)
俳優の演技にも注目です。

内容などから、日本での上映が
営業的にも厳しい事や、海外で
評判となり配給権が高騰したこともあり、
日本での上映は見送られていましたが、
何とか日本でも上映して欲しい、
その思いが3万人の署名を集め、
ついに公開となりました。
このあたりの詳細はこちらをご覧下さい ↓

・「ホテル・ルワンダ」の日本公開を応援する会


昨年末に見た
「ロード・オブ・ウォー」

主役の武器商人たちは、このルワンダでも
多くの武器を流し、大金を得たのでしょうね。
また、武器輸出国のアメリカ、イギリス、
フランスなどは一方で国連軍として、治安や
平和維持活動をしてますが、裏では武器を
売っているという矛盾したこの大国の論理や
危険とわかればすぐに軍隊を引き払う
そのご都合主義。
そんなものにあらためて
気づかせてくれました。


期間も上映館も限られていますが、
ぜひとも映画館へ足を運んで
貰いたいです、切に思います。
(大阪ではただいま、梅田ガーデンシネマのみ)

現在もアフリカでは、部族間で
ルワンダと似た虐殺がまだまだ
続いています。それを考えると
この「ルワンダの悲劇」はまだ
終わってはいないのですね。
by fyamasan | 2006-02-25 07:20 | 映画

メジャー監督、デビューを目指して!


by fyamasan
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