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チェ・ゲバラ&カストロ~すこし騙されたような

ミニシアター系ながら大ヒットとなった映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」。
革命家になる前のゲバラの青春物語に、こころ熱くなった人も多いのでは。
そして、その後、ゲバラがどのような道を歩いて行ったか、気になって
いる人も多いはず。
そういう映画を見つけました。
が、少し騙されたような感じもしますが。
映画「チェ・ゲバラ&カストロ」

チェ・ゲバラ&カストロ~すこし騙されたような_c0033213_11565569.jpg
1950年代のキューバ。
アメリカ資本と深く結びついた軍事独裁政権。
おいしい所は全て金持ちが独り占め。
明日に夢を持てない若者の怒りは
爆発寸前だった。
青年、カストロはこんな状況を
何とか変えようと、仲間と反政府組織を
組み、抵抗を試みるが、逆に捕まり
メキシコに追放処分となる。


そのメキシコで南米大陸の旅から戻り、社会運動を
始めていたゲバラと会う。
意気投合した二人は、革命軍を結成し、捲土重来とばかりに
キューバへ乗り込んでいく。
ニュースでも取り上げられ、少しずつ市民の共感を得てきた
カストロの革命軍は、今やキューバの首都へと迫っていた。

このストーリーからもお分かりのように、これはカストロの物語であり、
ゲバラは脇役的な存在でしかない。
この点が、僕が騙されたと思うことで、日本語タイトル、パッケージの
写真を見ても、誰でもゲバラの話と思うのでは。
日本ではカストロ物語にするよりも、ゲバラ物語にするほうが売れると
いう、販売元の考えに見事、はまってしまったやまさんでありますが。

チェ・ゲバラ&カストロ~すこし騙されたような_c0033213_122232.jpg


かといって、見て損な映画かというとそうでもないです。
カストロの青春物語としては見ごたえもありますし、キューバ革命が
どのように行われていったかを、克明に描いていますので、なかなか
興味深いです。

僕がとてもこころ惹かれたのは、革命が成功してからの人物関係。
当時はケネディとのキューバ危機など、冷戦状態が
ピークになっていた時代。
革命前の理想とその後の現実に苦しむカストロ。
少しずつ「権力」という魔物が彼の心を捉えていく。
同じ革命家として血を流した仲間達だが、カストロについて行く者、
離れて行く者、様々な人の生き様が描かれ、とても考えされられる。

キューバと同じような革命を世界各地で行なおう!、という
理想に燃えたままボリビアで命を落としたゲバラの方が、
カストロより幸せだったかもしれない、そんな気もしますが。

「モーターサイクル・ダイアリーズ」でゲバラを演じたガエル・ガルシアが
そのままゲバラを演じているので、違和感なく見れるのでは。

キューバ革命、カストロの物語だと思って見ると騙された感じは
しませんので。

でも、オススメっす!
(どないやねん!)
by fyamasan | 2006-07-25 12:35 | 映画

メジャー監督、デビューを目指して!


by fyamasan
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