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60年代の邦画が熱い・その2~兵隊やくざ

勝新太郎といえば、「座頭市」の印象が残るんですが、
こんな痛快な映画を見逃していたとは。
喜劇でありながら痛烈に戦争を、軍隊の非人間性を
描く傑作青春映画、「兵隊やくざ」

現在、高槻セントラルで、
「異色喜劇映画傑作選」の一つに入っています。

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昭和18年。
日本から遥に離れた満州のソ連との
国境沿いにある、日本の兵営地。
そこへ初年兵が配属されてきた。
中でも、大宮二等兵(勝新太郎)というのが、
やっかいな奴らしく、教育係りとして、
インテリ上等兵の有田(田村高廣)が
面倒を見ることになった。
大宮は噂以上に豪放で問題ばかりを
起こしていたが、有田はそのまっすぐな
人間性に、大宮は面倒見の良い有田に、
お互いに少しずつ惹かれていく。
しかし戦局の悪化から、南進の政策が
とられ、大宮は何進入りのメンバーに
加えられてしまう。
有田と離れたくない大宮がとった行動とは?

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上下関係が厳しい軍隊において
上官の命令は絶対であって、反抗は
許されない。
理不尽な扱いに怒りを覚えつつも
何も出来ない若年兵たち。
そんな彼らの鬱憤を晴らすかのように、
大宮の暴れっぷりは見ていて気持ちが良いし、
上司である有田の存在が、この映画を
さらに面白くしている。

殴るのは大宮。
だが、大宮を抑制しつつ、行動に
走らせるのは有田。
この凸凹コンビのやり取りが非常に
かみ合っており、楽しませてくれる。

力だけでなく頭を使っての反撃に
拍手喝さいであります。

しかし、戦争に翻弄される人間模様をしっかりと
描きつつも痛快な青春映画に仕上っています。
40年近く経った今見ても全然色あせていない。
凄いです!

そして、続編が「続・兵隊やくざ」

60年代の邦画が熱い・その2~兵隊やくざ_c0033213_16321331.jpg


前作のラストで無事に軍から脱走出来たと
思った二人だが、列車が爆破され、陸軍病院へ
運ばれる。
そして、またさらに中国奥地の兵営地へ
行かされてしまう。
この凸凹コンビ、今度は何かやらかすのでしょうか?

マドンナ役に小山明子。
今風でいうと、伊東美咲さんを思い出しますね。

前作同様、上官の横柄ぶりには腹が立ってしかたない
ですが、初年兵の度胸試しに、捕虜の中国人を
殺させるシーンもしっかり描いており、奥が深い
映画となっています。

この「兵隊やくざ」は全8作作られており、
DVDでボックスで出ていますので、是非とも
ご覧頂きたいです。

勝新の愛嬌ある大宮&田村高廣のインテリな
上等兵・有田の凸凹コンビの
活躍をスクリーンで見たい方は、

高槻セントラルまで


なお、休憩中には映画館には、
「とんかつの唄」が流れます

~とんかつの油のにじむ接吻をしようよ
花が咲いて 花が散って
太陽が輝いて 水がひかっている~

なかなか意味深な歌詞ですよ。
これも聞けるぞ!
by fyamasan | 2007-05-07 16:42 | 邦画

メジャー監督、デビューを目指して!


by fyamasan
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